・文字(文章)や絵を面白半分や徒(いたずら:強く意識せず目的意識も希薄な行為・様子)に書き記す行為
・何らかの悪ふざけないし悪意や害意をもって物品を汚損する悪戯
・またはそれらの行為によって記された文字や図表など
・第三者にとって無価値の・若しくは損益を招く著作物
※wikipedia「落書き」より引用
最近では、海外の重要文化財に修学旅行生が落書きした騒動や、大仏の腹筋に筋が書かれていた一件など、時として落書きは、手を動かす行為以上の影響を及ぼす。消す作業に手間を取られるのも、落書きの特徴かもしれない。
しかし、常識を超えた落書きがツイッター上で話題になっている。手間がかかっているはずなのに、あまりに簡単に消せる場所にその落書きは描かれていた。
伝えているのは、「最近出没するホワイトボードの落書きもは… on Twitpic」(http://twitpic.com/2tixoo)。
「最近出没するホワイトボードの落書き もはや落書きではない?」
というコメントと共に、誰でも閲覧できるように公開された画像が話題になっている。
落書きは、ホワイトボードに、多分専用のブルーのマーカーで描かれたものだ(油性だったらかなりの罠だが)。落書きとは思えないタッチで丁寧に描かれているのが見て取れる。リツイートによる反応は以下の通り。
「ホワイトボードこんなんなってたら消せない」
「プロジェクタの映像をトレースしただけだ、問題ない」
「落書きの落の字が微妙に違うようだが、大丈夫か?」
「これインク無くなっちゃうでしょw」
落書きの新時代の夜明けだ。かつて、落書きは、禁止されているところにするほど、ハクが上がったはずだ。筆1本で権力を否定する力を持ったはずだ。しかし、この落書きは、あまりに消しやすい場所に描かれている。だからこそ、逆に力を持っている。落書きのはずなのに消すのを躊躇させるとは一体どういうことか。そう、「簡単に書いて簡単に消せる」というホワイトボードの存在意義へのアンチテーゼだと言える。これでホワイトボードも、これまで通り、うかうかしていられないことだろう。つまり、みる人が見れば、この落書きは、現代芸術と呼べる域に達しているかもしれない。また、このような落書きが増えれば、ホワイトボードを保存するケースが増え、ホワイトボード業者は忙しくなるかもしれない。
とそれ風に語ってみたものの、消す係の人はサクッ消していいだろう。なぜならば、その落書きはすでにツイッターで共有されているからだ。それこそが落書きの新時代のゆえんだ。私たちは落書きをわざわざ放置する必要がなくなったのだ。書いちゃいけないところにも落書きして、そして元通りに消しておけばよい。ツイッターがその落書きマインドを伝えてくれるだろう。
一般論になるが、ここで一つ問題になってくるのは、消す準備を整えた上での落書きは犯罪なのかどうかだ。落書きしてその1分後には消す作業に取り掛かって5分後に元に戻っていた場合、それは犯罪なのかどうか。通常落書きと言う行為は、次のステップを踏む。
【1】落書きする
【2】放置
【3】発見され大騒ぎになる。消そうとするがなかなか消せない。費用もかかる
多くの問題は【3】に集約されているのは周知の通り。この被害に相当する罰が「落書き」した者に対して与えられると考えてもいいだろう。
だが、新時代の落書きは次の通りだ。
【1】落書きする
【2】即座に消して元通り
費用を負担するのは落書きした人なのである。また、権威を不当に貶めることにもつながらない。そして、もしそれを写メにとってツイッター上で広めた場合の被害についても、ネット上で以下に広まろうとも、一概に犯罪に相当するとは言い難いのではないか。筆者が考えるその根拠は次の通り。
「画像にペイントソフトを使って落書きする行為と比べて、どちらが不当に落書き対象物の価値を貶めているかが判断しづらい。画像にペイントソフトを使って落書きする行為自体の罪はどんなものだろうか。著作権と名誉棄損が考えられるが、自分で風景を撮影する限りでは、犯罪に相当するとは考えにくい」
新時代の落書きは、既存の法律にさえも、大きな問いを投げかけていると思うのだが。みなさんはどんな所にどんな落書きをしてますか?(非モテタイムズ編集長)
※画像は参考リンクからのスクリーンショットです。
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/