本作では1年にわたり内田に密着し、毎年の恒例行事となっている「ニューイヤーズワールドロックフェスティバル」への取り組みなどを取り上げる。
ナレーションを務めるのは、内田夫人として知られる女優の樹木希林、監督は、内田と40年来の親交があり『十階のモスキート』でもタッグを組んだ崔洋一である。これを受け、ネット上では「これは録画必至だな」「日曜昼間に放送していいのか」「脱水症状での入院シーンもあるのか。なんでも映してるな」といった声が聞こえる。
実は、フジテレビのドキュメンタリーに内田が出演するのは初めてではない。
「90年代に深夜帯で放送された『NONFIX』に登場していますね。この番組は、森達也監督の『放送禁止歌』が放映されたことでも知られ、深夜なので自由な番組作りができます。そこで、『RUN FOR PARIS』が流れたのです。これは内田がフランスのパリの街をひたすら走るだけのもの。ドキュメンタリーというよりはPVのような作りです」(放送作家)
なぜ、このような実験的な番組が成立したのだろうか。
「2012年に亡くなった若松孝二監督の『エロティックな関係』(1992年公開)の撮影でパリを訪れていた内田の空き時間を使って撮影されたようですね。この映画には、ビートたけしや宮沢りえなど豪華キャストが出演したことも話題となりました。内田が主宰する『ニューイヤーワールドロックフェスティバル』は、毎年1月にフジテレビ系でダイジェストが流れますが、冒頭にはやたら長いイメージ映像が登場するのが恒例です。その始まりのような作品と言えるかもしれません」(前出・同)
フジテレビにおいて数々の伝説を残してきた内田が、日曜昼間にどのような姿を見せるか気になるところだ。