NHK大河ドラマには“幕末モノは視聴率を稼げない”というジンクスがある。「戦国時代モノは“天下統一”などテーマや目的が非常にわかりやすく、迫力ある合戦シーンも演出できます。しかし、幕末モノは思想や人間関係が入り組み、歴史が好きな視聴者でない限り物語がわかりにくくなる傾向があります」(テレビ局関係者)。ただ例外もあった。「2008年度に放送した『篤姫』は難解な政治背景などは横に置き、ホームドラマのようなつくりにしたのが成功のカギだったのでしょう」(テレビ局関係者)。
しかし、紅白にも福山雅治を出場させるなど話題性は十分だったはずだ。関係者も動揺を隠せないという。「『天地人』は主役こそ妻夫木聡であったものの、直江兼続という非常にマイナーな人物を取り上げました。それに負けたことはNHKも相当ショックでしょう」(テレビ局関係者)
2004年の『新選組!』は脚本を知名度のある三谷幸喜が手がけ話題は呼んだが高視聴率をとったとは言いがたい。しかし、第一回目は高視聴率を記録。これが年間の最高視聴率となった。「下手すれば『龍馬伝』も第一回目が最高視聴率だったなんて結果もあるでしょう。そうなればNHKも今後、大河ドラマの放送を考えなおさなければいけない状況になるかもしれません」(テレビ局関係者)。
第一回目から不安な出だしとなった『龍馬伝』。果たして福山雅治が演じる坂本龍馬はジンクスを破り、新しいNHK大河の歴史を築くことはできるのだろうか? いや個人的には応援したい。