北原容疑者は以前、お笑いコンビ「グレートチキンパワーズ」のメンバーとして人気を博していた。事件を知ったネットユーザーからは「昔はアイドル並みに人気があったのに、落ちたな」「当時は女子高生にすごい人気だった」「歌だけは強く印象に残ってる」などと、北原容疑者の凋落を嘆く声が多数上がっていた。
グレートチキンパワーズは、北原容疑者と、現在は漫画原作者で脚本家の渡辺慶からなるお笑いコンビ。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)の企画、お笑い甲子園全国大会で優秀賞を受賞したことをきっかけに、1994年に芸能界デビュー。「グレチキ」の愛称でアイドル的な人気を集めていた。1995年1月には、シングル『MIX JUICE』でCDデビューし、30万枚を超えるヒットを記録。北原容疑者は、いしだ壱成や香取慎吾が出演したドラマ『未成年』(TBS系)にも出演した。
芸人としてのブームが去った後のグレチキには目立った活躍はなかった。2000年には、観客100人の投票によってネタの放送可否が決まるお笑い番組『爆笑オンエアバトル』(NHK)に出場した際に、0票という不名誉な記録を残してしまう。北原容疑者は、『じっくり聞いタロウ〜スター近況(秘)報告〜』(テレビ東京系)の2017年9月28日放送分でこの件を振り返っている。「(観客の投票する)玉が…転がらない。玉が0個」と、100人の観客から1つもボールを流してもらえず、「伝説の事件」として今でも語り継がれていると話した。
2005年9月にコンビは解散。その後、北原容疑者は、個人事務所・フロムノースフィールドを設立し、即劇遊団あドり部を旗揚げ。2016年には、妻でタレントの杉本真紀とともに兵庫県加古川市の観光大使に就任。バーで働くかたわら、舞台俳優として評価されていた。
北原容疑者は、署の調べに対し職業について「グラフィックデザイン業」と答えたと報じられている。俳優と名乗らなかったのは、自分でも“芸能人とはもう名乗れない”と実感していたからだろうか。
文/大久保 舞