ヤンキースは3月26日(日本時間27日)、バーノン・ウェルズ外野手(34)をエンゼルスからトレードで獲得したと発表した。
ヤンキースでは2月24日(同25日)、ブルージェイズとのオープン戦で、正中堅手で昨季チーム最多の43本塁打をマークしたカーティス・グランダーソン外野手が死球を受けて、右前腕部を骨折。全治約10週間の重傷を負っており、ウェルズの獲得は、その穴埋めとなる。
ウェルズは99年にブルージェイズでメジャーデビュー。02年から11年連続で2ケタ本塁打、通算259本塁打を放っている長距離砲。02、03、06年には100打点をマーク。03、06、08年には3割を記録しており、一発だけではなく、シェアな打撃も魅力。
03、06、10年にはオールスターゲームに出場。04〜06年には3年連続でゴールドグラブに輝いており、堅守も誇る。
しかし、11年にエンゼルスに移籍してから成績が急降下。12年は右手親指の故障で、77試合出場にとどまり、11本塁打、29打点、打率.230と低迷しており、今季は復活を懸けたシーズンとなる。
メジャーでの14年間で、通算1601試合に出場。1695安打、打点908、通算打率は.273。
ヤンキースの外野陣は正左翼手のブレット・ガードナー外野手、イチロー、新加入のウェルズの3人となることが濃厚。
故障のグランダーソンは5月に復帰する見込み。グランダーソンが戦列に戻った時点で、レギュラークラスの外野手が4人となり、一人は控えに回らざるを得なくなる。ウェルズの成績次第では、イチローがレギュラーの座をはく奪される可能性が出てきた。今回のトレードはイチローにとっては、頭の痛い話になったようだ。
(落合一郎)