2月24日(日本時間25日)、初のオープン戦(ブルージェイズ戦)に臨んだイチローは、2番右翼でスタメン出場し、3打数1安打。26日(同27日)のフィリーズ戦でも、2番右翼でスタメンし、3打数3安打1盗塁でイチローらしいはたらきを見せた。これで、オープン戦2試合で6打数4安打。開幕に向け、早くもエンジン全開だ。
今季のイチローは正右翼手だったニック・スウィシャー外野手が放出されたため、右翼のレギュラー候補として、キャンプインしたが、ここにきて、情勢が大きく変わった。
正中堅手で昨季、チーム最多の43本塁打をマークしたカーティス・グランダーソン外野手が戦線離脱したからだ。グランダーソンは24日のブルージェイズ戦で死球を受け、右前腕部を骨折。全治約10週間の重傷だった。
グランダーソンの復帰は5月とみられ、ヤンキースはそれまでレギュラーを一人欠いた状態で闘わなければならない。
ジョー・ジラルディ監督は「誰が(グランダーソンの)代わりを務めるかが問題になる。何とか対策を考えるしかない」とコメントしている。
チームではグランダーソンの穴を埋めるべく、正左翼手のブレット・ガードナー外野手やイチローを中堅に回すことも検討しており、イチローは外野全ポジションをこなすべく、準備に入った。
チームメイトの悲運とはいえ、これでイチローの開幕スタメンは確保された。あとはグランダーソンの復帰後、どうポジションを守っていくかが重要になる。
(落合一郎)