「広告+」は、無料でダウンロードできるPhone用アプリを用いて、テレビCM、新聞、雑誌、野外広告、ポスター、パッケージなどにPhoneをかざして画像認識させると、利用者のアクションに応じて、広告主が指定するWEBコンテンツを表示、閲覧者に便利な情報や特典などを提供するサービスプラットフォーム。広告主は、掲出中の広告の出稿スタイルを変えたり、QRコードや特別な画像などを加えたりすることなく、「広告+」に出稿中の広告情報を登録するだけでサービスの利用が可能。さらに、スマートフォンのGPS機能等を活用し、ユーザーが広告に接触した時間と場所に応じて、最適なサービスや情報を提供することもできる。
カンファレンスでは、博報堂第一プラニング局プロモーションプラニング部シニアプロモーションディレクターの大澤智規氏から、同サービスの概要が紹介された。同サービスは、普及が進むスマホを利用した広告の新たな展開を模索できないかというコンセプトのもと、GAZIRUという画像認識技術を利用することで、スマホを広告にかざすだけで、スマホ画面に、最大4つのアクションボタン(「知る」「楽しむ」「得をする」「買う」)を表示するプラットフォームを開発。参加広告は無料アプリを通して知ることができ(「広告+」のホームページからも参照可能)、アクションボタンは、指で触れるか、スマホを握ったまま手を横に振るなどの動作を行うことで実行される。
大澤氏は、「広告+」のサービスを展開することで、「広告の価値がより高まるのではないか」と見通しを述べ、「広告にスマホをかざすと何かが起こると、社会的に認識されるまで推進していきたい」と語った。サービスは同日から、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」など6社のブランドで開始され、25日から順次、参加広告が増えていくことが明かされた。現行のシステムを改善しながら、アンドロイド版のシステム開発も進め、さらに広範な利用者増を目指すという。
カンファレンス終了後、SL広場でデモンストレーションが行われた。ビルの壁に設置された大スクリーンに「ザ・プレミアム・モルツ」の動画広告が表示されると、かざされたスマホの画面にアクションボタンが表示された。プレゼントキャンペーンが紹介されると、仕事帰りの会社員らが興味深そうに足をとめ、スマホを覗き込んでいた。(竹内みちまろ)