この端末は6月にリリースされた、ドコモ2012夏モデルの“顔”でもあるフラッグシップ端末で、諸外国で発売されている「GALAXY S III」の国内ローカライズモデルである。
■大画面、なのに薄くて軽い
SC-06Dの画面サイズは4.8インチで、スマートフォンの中では比較的大きい。しかし、決して「大きい=持ちにくい」というわけではなく、なめらかなラウンドフォルムで、手の大きさに関係なくスルッと手にフィットする形になっている。その感触は、手が端末に引き込まれるような不思議な感触である。
薄さ9mm、重さ139gで、持ち続けても疲れない軽やかなボディだが、バッテリー容量は2100mAhの大容量だ。
■驚くほど早すぎるカメラ
有効画素数約810万画素のメインカメラは、シャッターボタンをタップすると、一瞬(具体的には0.3秒)で撮影ができ、“撮りたい瞬間”を逃さない。
この撮影スピードには本当に驚いた。あまりの早さに「えっ、本当に撮影できてるの!?」と最初のうちは正直戸惑ってしまった(笑)。
さらに、「連写モード」ではシャッターボタンを長押しすると最大20枚の連写撮影ができ、8枚連続で撮影した写真の中から一番良い1枚をチョイスしてくれる「ベストフォト」機能もあるので、たとえ被写体が動いていてもベストなショットを撮影できる。それ以外にも、明暗がはっきり分かれている場所でも美しい写真が撮れる「HDRモード」もある。
端末正面のサブカメラも、約190万画素とサブカメラの中では比較的高画素で、「美肌モード」などの撮影モードもあり、“自分撮り”もバッチリ綺麗に写せる。
■“SC-06D”だけのオリジナル機能
グローバルモデルのGALAXY S III(GT-I9300)とSC-06Dの大きく違う点として、GT-I9300がクアッドコアなのに対しSC-06Dはデュアルコアなことが真っ先に挙げられる。しかしながら「クアッドコアではない」といえど、GALAXYのGALAXYたる所以である“ヌルサク感”は、国内キャリアから発表されているAndroid端末の中ではトップクラスで、普段ネットを巡回したり、アプリを弄ったりしていても、まるでストレスを感じさせない。
そして、GT-I9300はNFCに対応しているが、SC-06DはNFC非対応である。しかしGALAXYシリーズ初となる「FeliCa」対応端末で、「おサイフケータイ」が利用できる。NFCではなくてFeliCaが採用された理由としては、やはり日本国内でのNFC認知度や普及度などを鑑みての結果だったと推測できる。
フィーチャーフォンからスマホへの乗り換えをためらう人の中には、「ほしいと思ったスマホがおサイフケータイ非対応だった」と、おサイフケータイを知って手放せなくなってしまった人も多いと思う。筆者もおサイフケータイが便利すぎて手放せなくなった人間のひとりで、電子マネーや家電量販店のポイントカードなど、ありとあらゆるカードを“おサイフケータイ化”している。
このように、おサイフケータイの便利さを知っている身としては、おサイフケータイ対応となったのは大きなアドバンテージであると考えられる。
また、SC-05D(GALAXY Note)やSC-02C(GALAXY S II)のようにワンセグも利用可能。
大画面だが、受信環境さえ良ければ酷い粗もなく快適に視聴できる。
■ユニークな機能でさらに使いやすく
SC-06Dはタッチパネルをタップして操作する以外の操作方法もある。
例えば、発着信履歴やアドレス帳の連絡先を表示した状態で端末を耳に持っていくと自動的に通話状態になる「ダイレクトコール」、端末の上部を2回直接叩くとメール一覧や連絡先一覧の一番上に戻る「タップトゥトップ」、に端末を持ち上げると不在着信や未確認メッセージをバイブで教えてくれる「スマートアラート」、画面を見続けている間はディスプレイが消灯しない「スマートステイ」など、タッチパネルに直接触れなくても端末を操作できる面白い機能が特徴的で、まさに「直感的な操作」といえる。
ハイスペックゆえに、初心者にはとっつきにくい印象を持たれがちなGALAXYシリーズであるが、SC-06Dは直感的な操作や“ガラ機能”(おサイフケータイ・ワンセグ)も搭載して、昔に比べると“やさしい”端末になっている。筆者はそう感じた。
<関連リンク>
http://www.samsung.com/jp/consumer/mobilephone/mobilephone/smartphone/SGH-N064MB3DCM