景気悪化もどこふくカゼ。最高値となった北海道戸井産のクロマグロ342キロの大物を、3249万円(1キロ当たり9万5000円)で競り落としたのは、昨年と同じ香港の飲食店チェーン「板前寿司」と、中央区銀座の高級すし店(共同落札)。仲卸業者も予想より1000万円も高く値がついたと驚く。香港の飲食店チェーン代表者は「いいマグロは日本に集中している。今後中国、香港、シンガポール、日本にも店を広げていきたい」と話す。「板前寿司」(日本の店舗)では、最高値のクロマグロの大トロを1貫1300円(原価は9000円)で提供し、幸運にもそれを食べられた客は「最高のお年玉」と舌づつみを打った。(テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」HP特集動画より参照)
アジアを含め、海外から熱い視線が送られる日本のマグロ。もちろん、最高級なものばかりではなく、築地では値の安い庶民的なマグロも人気。年明け5日から開店した都内のすし店で、初せりで仕入れたという新鮮な赤身のマグロをつかい鉄火を巻いてもらった。さっぱりした口当たり、ツンとわさびが利いて申し分ない美味しさだ。これから会う知人ために「おみや」を頼むと、職人がサッと経木(きょうぎ)に包む。2千円も出せば立派な手土産に、新年早々粋な気分になった。