警視庁戸塚署は、「路上でバッグを奪われた」などと、虚偽の110番通報をしたとして、NHK報道部の女性記者(28)を、来月にも軽犯罪法違反容疑で、書類送検する方針を固めたことが分かった。
同署によると、記者は11月9日午後10時45分頃、東京都新宿区上落合2丁目の路上から、私用の携帯電話で「自転車に乗った男に、肩にかけていたバッグを奪われた」と虚偽の110番通報をした疑いが持たれている。
この通報を受けて、同署などは警察官を緊急配備するなどして捜査した。ところが、現場周辺の防犯カメラの画像を調べたが、この記者はバッグを持っておらず、ひったくられる様子も映っていなかった上、その説明にあいまいな点があった。
そのため、同署で改めて、記者から事情を聴くと、ウソの通報であったことを白状した。記者は「会社の携帯電話をなくしたことを隠すためだった」と話している。
この記者はNHK報道部社会部の所属で、警視庁の取材も担当していたという。
ウソをついた動機は、なんとも幼稚なもの。素直に勤務先に事情を話せばいいものの、この虚偽通報をしたことにより、多くの警察官が動員され、その間、実際にはありもしない事件のために捜査もさせられた。
NHKには、これを個人の不祥事として済ませるのではなく、しっかり同庁に謝罪をしてほしいものだ。
(蔵元英二)