先週、ラーズ・サリバンの乱入でNXT王座次期挑戦権を逃すという最悪の展開を迎えた“ハイフライヤー”リコシェとベルベティーン・ドリームの2人。ライバルながらも今回の件については“被害者同士”だ。利害が一致した2人はタッグを組み、サリバンと2対1のハンディキャップマッチに臨んだ。
試合は、まずドリームがサリバンの動きを封じ、リコシェはスワンダイブ式ミサイルキック、さらにダブルスーパーキック&ダブルフォールと放った。2人は連携したチームワークを見せ、全く不安を感じさせなかった。ファンも2人を声援で後押しした。
2人は、パワーに勝る巨体のサリバンに少しずつダメージを与えていく。勝機と見たのかドリームがクロスボディアタック、リコシェが450スプラッシュと立て続けに大技をサリバンに決めて、リコシェはフィニッシュホールドを狙った。
しかし、なんと最後の最後にドリームがリコシェにローリングデスバレードライバーを炸裂させた。“味方”を裏切ったドリームは「くたばれ」と放送禁止用語を言い放ち、KO状態のリコシェをリングに残してリングを後にした。
残されたリコシェに余力はなかった。サリバンはリコシェにフリーク・アクシデントを食らわせて3カウント。ドリームの裏切り劇により、リコシェ&ドリームは敗戦した。
今後、リコシェとドリームの因縁が深まるのは必至だ。サリバンに勝利をプレゼントする形となった2人の関係も気になるところだが、新日本プロレス時代に『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア21』(2014年)で優勝を果たし、新日ジュニアの知名度アップにも貢献したリコシェには、NXT王者を奪取して日本公演に凱旋してもらいたい。
NXTの日本人女子スーパースター“海賊姫”カイリ・セインは、因縁のレイシー・エバンスと対戦。カイリはいきなりドロップキックで先制すると、「海賊なめんなよ」と気持ちを前面に押し出していく。
カイリは場外に逃げたレイシーに追い打ちのカブキエルボーを炸裂させるなど、試合のペースを握っていた。しかしカイリがトップロープからの攻撃を繰り出すと、レイシーのカウンターパンチが絵に描いたようにクリーンヒット。これがフィニッシュとなり、レイシーがカイリからフォール勝ちを収めた。カイリがNXT女子王者になるために、レイシーは勝たなければならない相手。そろそろ結果がほしいところだろう。
文 / どら増田
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