人気の美女ペア「オグシオ」の小椋久美子と潮田玲子(ともに25=三洋電機)は、北京五輪ベスト4に輝いたライバルの「スエマエ」、末綱聡子(27)、前田美順(23=ともにNEC・SKY)ペアと対戦。オグシオのラストゲームとあって、3200人収容の会場は、立ち見客が出るほどの観衆で埋まった。「オグシオ」が第1ゲームを競り合いの末に取ると、2ゲーム目は終盤の4点差を大逆転。長いラリーとなったマッチポイントで、潮田が得意のストップ・ショットをネット際に決めると、2人とも涙をこらえきれなかった。「きょうの試合は一生、忘れられない」と声をそろえた。
敗れた前田もまた、「自分たちがここまでこられたのは彼女たちのおかげ。バドミントンをメジャーにしてくれたのも彼女たち」とライバルへ感謝した。
しかし、そんな感動の舞台裏で、三洋電機の関係者と民放関係者がそれぞれ複雑な思いで観戦していたという。大手広告代理店関係者が話す。
「潮田の今後の去就を考えると、心配でならないんですよ。潮田の引退こそ思いとどまらせたが、本音はロンドンを目指してほしい。一方の引退後の受け入れ先と見られるテレビ局側は、潮田の心変わりを心配しているんです」
潮田は試合後、「実はオグッチから『違う子と、ロンドンを目指したい』と言われた」と、解散の真相を明らかにした。
「でも、一方で潮田は、あの北京五輪のラストゲームで『引退を考えた』と、仲の良いスポーツ・キャスターに話している。9年間で熟成の域まで達したコンビネーションをもってしても、ライバル中国に完敗。特に戦略を担当、司令塔でもあった潮田のショックは計り知れなかったでしょうからね。2人はあの時点で、実は発展的解消を決めていたんです」(バドミントン協会関係者)
そこへ潮田のキャスター転身説が流れ始めた。もちろん、協会も三洋電機も簡単に手放せるはずはない。
「羽根突きなんていわれたマイナー競技をここまで盛り上げてくれた。三洋電機にしても、パナソニックの子会社化が決まり、さらにある広告代理店が『オグシオの経済効果は200億円あまり』という試算をはじき出した。当然ながら、必死になって慰留に努めた」(協会関係者)
同時に、民放局側もNHKのアナウンサーを引き抜くように簡単にはいかなくなったという。
「なにせ、所属先や親会社はCMスポンサーでもありますからね。『選手兼キャスター』という案も、『両立は不可能』と強化担当関係者が不快感を示し、断念。やはり円満退社が条件になった。そこで『オグシオ解散』も現役続行、その後に『引退』というシナリオを描いた」(スポーツライター)
だが、ここにきて再び、潮田自身に変化が…。芸能化入りに傾いていた気持ちが、ロンドン挑戦に引き戻され始めているという。
「今回の大会で一戦ごとに気持ちが揺らいでいった。まだ、25歳と若いですからね。優勝後には、スポーツ番組のインタビューに『先のことは未知。でも、ロンドンを目指したい気持ちも出てきた』と答えている。『オグシオ復活』さえも否定しないほどでした」(前出・協会関係者)
揺れる潮田を巡る争奪戦は、まだまだ続きそうだ。
「現役続行も、あと1年だろう」と噂される潮田だが、その就職先の最有力候補がTBSといわれる。現段階でTBS広報は完全否定も、「バドミントン界の先輩である陣内貴美子キャスターよりも、評価は高い。スポーツ番組のキャスター兼リポーターとして迎え入れ、じっくりと育てたいはず」(大手広告代理店関係者)という。
また、ここにきて、芸能界最強の女子アナ専門のプロダクション「フォニックス」への転身も、有力視され始めている。
「フジテレビとグループ会社の共同テレビ、そして小林麻央や皆藤愛子などの人気キャスターが在籍するセントフォースの3社で出資するマネジメント会社です。アナドルの独立後の受け皿としてだけではなく、美人アスリートの獲得も狙っている」(芸能ジャーナリスト)