交流戦を境に好調・巨人の勢いが止まる!?
2005年に始まったセ・パ交流戦。05、06年は1カード6試合の全36試合制、07年からは、1カード4試合の全24試合制で行われている。
05年にはロッテが交流戦で「13」の貯金をつくり、初代チャンピオンに輝いた。その後も交流戦での好調を維持してリーグ制覇、さらには日本一の座も獲得している。
ロッテは06年も交流戦を連覇。交流戦に強いイメージを定着させた。昨年こそ10勝14敗と初めて負け越したが、4年間通算120試合で69勝49敗2分、勝率5割8分5厘と12球団最高の成績を残している。
そのロッテに、カモにされているのが巨人だ。
巨人はロッテ相手に過去4年、全20試合のうち、ロードで3勝、ホームでも4勝と、7勝しかしていない。7勝のうち6勝はリーグ制覇した07、08年に挙げたもの。昨年は4戦全勝で、近2年はホームで4戦負けなしだ。
現在、セで独走を続ける巨人が交流戦後も好調を維持し、リーグ3連覇を成し遂げるには、苦手のロッテを叩くことが必要不可欠。しかもホームでは絶対に星を落とせない。ロッテとのホームゲームは6月20、21日、交流戦最後の2連戦。巨人にとっては運命の天王山となる2連戦だ。巨人の交流戦ラスト2試合を振り返ると、05年は楽天に2連勝。楽天(06年)、西武(07年)、ソフトバンク(08年)には1勝1敗。
また、巨人は交流戦チャンピオンになる必要こそないが、王者チームからゲーム差を大きく離されるわけにはいかない。
07年3.5ゲーム差の2位(1位は日本ハム)、08年は1ゲーム差の4位(1位は福岡ソフトバンク)と、リーグ制覇した近2年は交流戦チャンピオンチームから3.5ゲーム差以内。それに対してリーグ制覇を逃した05、06年は、4.5ゲーム差4位(1位はロッテ)、10ゲーム差11位(1位はロッテ)。交流戦チャンピオンチームから3.5ゲーム差がボーダーラインとなる。
巨人投手陣の防御率は、08年3.57、07年3.10、05年4.13、06年3.93。失点は3点前後、多くても4点までに抑えなければならない。
さらに4年間120試合で、23勝とロードでは思うように勝利数を伸ばせていないだけに、37勝と得意のホームで確実に勝利をモノにしていくこともポイントになる。
過去のデータをヒモ解いてみると、さまざまな“呪縛”にさいなまれていることがわかる巨人。リーグ3連覇を成し遂げられるかは、交流戦の結果いかんに懸かっている。