来年の新日プロ1・4東京ドーム大会「レッスルキングダム2」に先駆け、米ナンバー2団体TNAとの対抗戦の幕が開けた。
この日はデヴィットと稔がXデイビジョンからの刺客センシ&“フォーリン・エンジェル”クリストファー・ダニエルズと対戦。センシのゲット・スタンプで稔が3カウントを奪取されてしまう。さらには“ジ・ウォーマシン”ライノと対戦した新日プロきっての酔いどれレスラー矢野までもがごう沈した。
どヒール軍団GBHの矢野はのっけから反則攻撃のオンパレード。ライノを場外に連れ出し、イス攻撃や場外まで吹き飛ばすなどやりたい放題したものの、最後は不覚をとる。自らがコーナーに仕掛けたテーブルにゴアで圧殺されて、スリーカウントを献上。新日プロ勢は全面戦争で連敗してしまった。
しかし、この完敗ぶりにただ指をくわえて黙っている新日プロではなかった。菅林直樹社長は「僕は勝つまでやるので」と敵意むき出し。対抗戦の継続を熱望すれば「こちらからTNA側に送り込むかもしれないです」と逆襲を示唆した。
菅林社長が怒りをあらわにするのも当然。タイガーマスクと対戦予定だったロン・キリングスにまさかの敵前逃亡をされたからだ。対戦をすっぽかされたタイガーは試合前に「プロとしてあるまじき行為だと思います」と嫌悪感をあらわにし、「自分が向こうに行く」と出撃の意向。さらに敗れた稔も「もう一回やらしてほしい。向こうのリングでもいいから。負けたまま終われない」とそれぞれTNAへの殴り込みを辞さない覚悟を示した。
TNAからとんだ先制攻撃を食らった格好の新日プロ。今後の日米マット戦争の行方は熱を帯びてきそうだ。