かつて米国と並ぶスポーツ大国であったロシアは今回、国別のメダル獲得数ランキングでは11位と大不振。「川口悠子が出場したフィギュアのペアでメダルが獲れなかったことはロシア国民にとっても相当ショックだったようです。この種目はロシアのお家芸でしたから」(スポーツ紙記者)。
この結果を受け、メドベージェフ大統領みずから五輪の強化担当者の責任問題に言及、辞任しないのならこっちから解任してやると怒りが収まらない。もちろんメディアも責任論で大騒ぎ、担当者たちが恐怖に怯える日々を送る中、ムトコ・スポーツ観光青年相はバンクーバーから帰国してすぐに空港で辞意を表明した。日本でも、スポーツの国際大会で成績不振となればメディアを中心に責任論が浮上することはある。しかし、国家元首が責任論に言及することはまずないだろう。ロシアチームは五輪に参加するだけではまったく意義がなかったようだ。
もし、ロシアチームが日本のリュージュ、スケルトンのように不用意な失格で貴重な舞台を棒に振るようなことがあれば、その担当者はいったどうなってしまっていたのか…。想像するだけでも恐ろしい。