青木とカルバンの再試合問題により、前途多難な船出となったDREAMライト級GPに続いて、開幕したばかりのミドル級戦線も波乱含みの展開だ。29日に行われたミドル級GP開幕戦から一夜明けたこの日、桜庭と田村を除く2回戦「DREAM.4」(6月15日、横浜アリーナ)進出者の5人が会見に臨んだ。
2回戦では開幕戦の勝者7人と5・11「DREAM.3」(さいたまスーパーアリーナ)で行われる残り1枠の勝者の計8選手がしのぎを削る。だが、この日の会見には右拳の負傷により会見を欠席した田村ばかりか、なぜか無傷で2回戦進出を決めた桜庭の姿もなかった。
いまだにGPへの出場をかたくなに拒んでいるIQレスラーだけに会見欠席はやむを得ないが、笹原圭一イベントプロデューサーによれば、桜庭の“会見ボイコット”は「いまごろ勝利の美酒に酔っている最中」とのこと。しかし、この特別待遇に2回戦進出者からは冷やかな声が浴びせられた。
まずホナウド・ジャカレイが「成人だから自由だが、私はこうやってきっちり会見に出る」と子供扱いすれば、金泰泳も「桜庭さんの自由。まあ頑張ってください」と突き放した。とはいえ、さらに深刻な問題なのは田村の負傷だ。
右拳を負傷したことにより、最悪欠場となった場合の代替選手について、あくまで笹原EPは「1回戦で負けた選手」という見解。だが、鼻骨骨折でGP欠場が決まった秋山成勲に話が及ぶと「いやぁー、可能性はゼロではないですが、限りなくゼロに近いって感じですかね。昨日の会場アンケートを見てから決めたい」と頭を抱えていた。
2回戦を前に不安要素を抱えてしまったミドル級戦線。今後の動向から目が離せない。