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和歌山のマイナーゆるキャラだって募金活動

 2011年3月11日、午後2時46分ごろ、マグニチュード 9.0を記録する地震が東北地方太平洋沖で発生した。未曾有の震災に日本列島が震撼した。

 和歌山県田辺市はこの3月にあるイベントを全て自粛した。田辺広域所属のご当地ヒーローの超烏人ガイナ、だるだるも震災翌日に街歩きイベントを企画していたのだが、その日避難指示も解除されていなく中止となった。ガイナとだるだるは、中止ではなく翌週へ延期としチャリティーイベントとして行いたいと申し出たのだが、市全体で全てのイベントが中止の中、許可が下りなかった。どのような被害が出ているのか、見通しの判らない中、自粛は仕方ないのであろう。彼らは知名度も低く、この時期出て行くのは不謹慎ではないかという声まであった。しかし、だるだるの強い要望で南紀みらい(株)の協力を得て街頭募金を翌週に行う事になった。だが、天候不良の為、それも仕方なく中止となった。

 「ヒーローなのに、こんな時に何も出来ない」と悩んでいるガイナとだるだるに声をかけたのが白浜町商工会だった。3月26日、27日の白浜商工祭を中止にせずに行う事を決め、その中で募金を募ると言うのだ。それを ガイナとだるだるに手伝って欲しいと要請が来た。「人の流れを止めてはいけない」「元気な関西の出来る事」。そんな決意の込めた商工祭だった。多くのテナントが参加し賑わいを見せ、子供達も楽しめるようにと 塗り絵コーナーやカプラ広場、ヨーヨー釣り、中庭では乗馬体験やセグウェイ体験等も用意されていた。

 そんな中、募金箱を持ったガイナとだるだるが会場内を練り歩いた。予告なしに現れたご当地ヒーローとゆるキャラに子供達ならず大人達も大喜びだった。そして、彼らの持っている募金箱を見ると、誰一人ためらう事無く協力をしてくれた。自分の子供にお金を持たせ「行っておいで」と送り出す母親、嬉しそうに募金箱にお金を入れる子供。そんな微笑ましい光景に溢れていた。とにかく彼らの姿は目立つ。セグゥエイや乗馬を体験したり、生バンド演奏に合わせてダンスを披露したり、舞台に上がってショートコントのようなものをしたりと、見せるサービスも忘れていない。当日のブログでだるだるが「人が集まるって良いんですね、元気を分けるって判る気がしました」と綴っているように、漠然とした「元気を分ける」と言う言葉の意味を身をもって知る事ができたイベントだったのではないだろうか? 臨時駐車場を設け、送迎用のシャトルバスまで出るほどに人の流れを作った商工祭は大成功だったのではないだろうか。訪れた多くの方々の協力もあり、募金も相当額集まったらしい。集められた義援金は白浜町商工会を通じて日本赤十字社へと送られる事になっている。

 「これで 終わりではないのです、自分達の出来る事が何なのか、はっきりと判りました。ご協力頂いた皆様、有難うございました。これからも、どんどん頑張っていきます。一日も早い復興と、日常が皆さんにもどりますように!」と、ガイナとだるだるは力強い笑顔で語っていた。
(江須井大)

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