千葉中央署によると、滝澤容疑者は6月20日夕方、千葉県千葉市内にある商業施設で携帯電話のカメラ機能を使用し、女性の下着を盗撮した疑い。その行動を不審に思った近くにいた人が通報し、県迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕された。滝澤容疑者は素直に容疑を認めている。
滝澤容疑者は1日、略式裁判を経て罰金刑が下され、同日17時頃に釈放された。
同団体は2日に会見を開き、頭を丸めて出席した滝澤は「この度は被害者の方、またファンの皆さま、関係者の方々に、多大なご迷惑をおかけしてしまったことを心からお詫び申し上げます。本来ならば、夢を売る側の立場であるプロレスラーの人間が、このようなことをしてしまったことで、会社やファンの皆さま、何より自分が大好きなプロレスに大きく泥を塗ってしまったことが、今は情けない気持ちでいっぱいです。 今後、どれだけ先になるのか分かりませんし、一度壊してしまったファンの皆さまの信頼を、もう一度築くというのが大変であることは重々承知ではありますが、今はいかなる処分も受け止め、再びリングに立てる日が来ることを待ちながら、体だけでなく心も一から鍛え直したいと思います」と謝罪した。
同団体では滝澤に対して、無期限の謹慎及び、保持していたS-K王座はく奪の処分を下したことを発表した。
同団体のTAKAみちのく社長は、「被害者の方を始め、ファンの皆さま、プロレス関係者並びに、ブードゥー・マーダーズの皆さまに、多大なるご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。弊社はこの度の件を厳粛に受け止め、再犯防止のため、内部管理態勢の充実・強化を図り、コンプライアンスを順守し、信頼回復に選手、スタッフ一同全力で取り組んでまいります」とコメントした。
滝澤は06年11月19日、同団体でデビュー。11年10月より、世界最大手のプロレス団体WWE傘下のFCWに参戦。12年2月にWWEとディベロップメント契約を結び、メジャー昇格を目指したが、同年6月にWWEから解雇された。
その後、帰国し、今年2月にマット界随一の悪役ユニットであるブードゥー・マーダーズに加入。4月14日には同団体の最高峰であるS-K王座を奪取し、事実上のエースに君臨した。インディー団体では珍しい190センチの長身で、将来を嘱望されていた。
性犯罪とあって、解雇もやむを得ない事態であったが、団体側は情けをかけて、滝澤の更生を促した。しかし、プロレスラーは人気商売。そのイメージダウンははなはだしく、復帰しても、重い十字架を背負うことになる。
(落合一郎)
*写真左、滝澤