記事によると、月曜の午後5時頃、アメリカ・マイアミ州、フォンテンブロー・マイアミビーチホテルの外で、22歳のファンの男性がマクレガーの写真を撮ろうとしたところ、マクレガーは男性の手を叩き、落ちた携帯を何度か踏み付けた上に持ち去ったという。被害者は携帯には1000ドルの価値があると警察に伝え、その後、強盗と器物損壊容疑で逮捕されることとなった。
マクレガーは30歳のアイルランド人で、世界最高峰のMMA(総合格闘技)団体“UFC”で史上初の二階級同時王者となるなどの実力者。2017年8月にはプロボクシングデビューを果たし、いきなり、“史上初無敗のまま5階級制覇した男”で、昨年2018年の大晦日に日本で那須川天心と戦ったことも記憶に新しいフロイト・メイウェザー・Jrと対戦した。10ラウンドでTKO負けしたものの、ファイトマネーで3000万ドルを手にした。11日の番組では、一年間に108億9000万円を稼いだと放送されていた。ちなみにメイウェザーはぶっちぎりランキング1位の313億5000万円だった。
元々マクレガーは気性の荒いことで知られ、2018年4月にはニューヨークで、遺恨のあった総合格闘家のハビブ・ヌルマゴメドフ達の乗っていたバスに向け、台車を投げつけウィンドガラスを破壊。バスに乗っていたUFCの2選手に怪我を負わせ、次大会を欠場に追い込んでしまう事件を起こしていた。刑事裁判でバスの弁償と公共への奉仕活動及び、「怒り」に対するカウンセリングを命じられていたが、残念ながら今回の事件の抑止力とはならなかったようだ。
今回の事件の発端はファンの写真撮影。今のところ詳細は明らかにされていないので、被害者のマナーが問題なのかマクレガーの問題なのかは不明だが、日本でも松坂大輔投手の腕をファンが引っ張り怪我をさせるなど、ファンのマナーが問われている。“プレーヤーとファン”の距離感は、全世界的な問題になっているようだ。
文 / 萩原孝弘