記念すべき10回大会、猪木が格闘技の新聖地JCBで初めてタクトを振ることになった。
旗揚げから3年、メジャーイベントとして都内では両国国技館や有明コロシアムといった1万人級の会場でナンバーシリーズを開催してきたIGF。この日は従来のビッグマッチではなく、都内初の中規模興行となった。
猪木ブランドも正念場を迎えている。7日に行われた有明コロシアム大会では観客動員で苦戦。主催者発表で空席も目立つ6523人の低調な興行に終わった。それだけに規模を縮小して行う今大会は是が非でも超満員札止めにしたいところ。通常なら2300人ほどで満員の会場にアリーナ席を増席するなどし、約3000人程度を集客する覚悟だ。
そのために全力を尽くす。会見では猪木が「小川と高山は彼たちの希望でシングルで闘わせる」と明言。これまで通りの豪華メンバーをそろえるのはもちろん、小川直也VS高山善廣の一騎打ちを実現させるという。
このIGF日本人頂上対決は、今年に入って温めてきた至玉のカード。両雄は3・15広島大会と8・9有明大会でそれぞれタッグで対戦したが、直接決着はつかず。猪木によれば、こうした状況に小川から「タッグではなくシングルでやりたい」と申し出があり、これに高山も受諾していることから、今回は出し惜しみせずに実現させることになった。
会場規模を縮小しても決してスケールはダウンしない。「いま外国人選手は交渉中ですが、これからアッと言うものを出します」。初上陸のJCBで猪木は極上のスモールパッケージショーを魅せる。