性悪男が積年の恨みを晴らした。
春の祭典4日目でリーグ首位タイの健介と対戦したみのる。昨年8・26東京・両国国技館大会で3冠王座陥落以来の直接対決に臨んだ。
約7カ月前にラリアート8連発に沈んだが、この日はその忌まわしきラリアートも、逆水平も“かわす”のではなく全て受け止めた。「アイツをボコボコにする」の公約通り、馬乗りになってビンタを連発。とにかく顔面を殴り続け、さらには腕ひしぎ逆十字で右腕も攻めた。
雪崩式パワースラムやラリアートなどで反撃を受け、3冠王者のパワーに手を焼く場面もあったが、ラリアートをカウンターのヒザ蹴りで迎撃すると、ゴッチ式パイルドライバーからスリーパーで捕獲に成功。最後は必殺の逆落としから裸絞めでチャンピオンの意識を吹っ飛ばすと、ゴング終了後も息の根を止めるかのごとく、みのるは健介の首を絞め続けた。
戦前から健介がCCとプロレスリング・ノアの「グローバル・タッグリーグ戦'08」の掛け持ち参戦することを非難していたみのる。試合に勝利したことで「アイツには乗りきれるだけの体力も勢いもない。逆風に押し戻されている」ということを証明して上機嫌。「予定通り。真正面のプロレスで勝っちゃった」と高笑い。健介に完勝したことで「ベルト返上した方がいいんじゃないの」と要求した。
さらには予告していた通り「2008年チャンピオン・カーニバル、1日早いけど、優勝おめでとう。20年の恨み晴らしてやったよ」と前代未聞の優勝前祝勝会を開催。くす玉まで準備させ「あすリング上で、これの100倍くらいデカイくす玉割ってやるから」と言うふてぶてしさだ。
悲願のリベンジに成功したみのる。Bブロックトップタイに並び、勢いに乗る性悪男はもはや優勝しか見えていない。