乱闘劇の興奮冷めやらぬ両雄はゴング前から視殺戦を展開。憎悪をむき出しにしていた。
しかし、序盤は両者とも距離を保って、グラハムがスタンドで打撃、藤田が片足タックル狙いと静かな立ち上がり。藤田が4度目のタックルを決めてテークダウンさせると、総合初挑戦のグラハムをグラウンドで圧倒。マウントからサイドポジションに移行し、最後は上四方固めの態勢からスピニングチョークで絞め上げてタップを奪取。わずか1分23秒で勝利した。
試合後は前日の乱闘劇が嘘のように、ノーサイドで健闘をたたえ合った2人。リング上ではグラハムが藤田の右腕を高々と掲げた。藤田は「リングで実際に拳を交えて魂を交換することができた」と清々しい表情で「次に向けて、またトレーニングをしていくだけ」と今後について語っていた。
一方、さんざん藤田を罵倒していたグラハムも「もう恨みはない」と何事もなかったかのように「試合前は自信があったけど、結局負けた。これからしっかり練習してまた戻ってきたい」と殊勝な言葉を連発。“野獣”藤田の咆哮に牙を抜かれたのか、すっかり優等生に変身していた。
戦極旗揚げ前日にぼっ発した2人の遺恨はあっさりと“終戦”を迎えた。