3度目の選出でオールスター戦(15日=同16日)初登板を果たしたレンジャーズのダルビッシュ有投手(27)は、後半戦初戦となるブルージェイズ戦で先発する。オールスター戦では1回を投げただけとはいえ、中2日の強行軍になる。
そんななか、ダルビッシュにとっては強力な“援軍”が帰ってくる。ダルビッシュ専属捕手で、まさに“恋女房”といえるジオバニー・ソト捕手(31)が後半戦から戦線復帰。ロン・ワシントン監督は18日(同19日)の登板で、ソトとコンビを組ませることを明言した。
ソトは12年7月にトレードで、カブスからレンジャーズに移籍。繊細なリードをするソトは、ダルビッシュとの相性が抜群で、昨季まで正捕手を差し置いて、専属捕手として活躍してきた。
しかし、ソトは3月に右ヒザを手術し戦列を離れていた。7月9日(同10日)には、テキサス州内で2オンス(約56グラム)のマリファナを所持していたとして逮捕される不祥事を起こしたが、保釈金500ドル(約5万660円)を支払い釈放され、後半戦から復帰する。
元来、捕手によって、投球が左右されるタイプのダルビッシュは今季、新加入のJ.P.アレンシビア捕手(31)、ロビンソン・チリノス捕手(30)と組んでいたが、コンビネーションはいまひとつ。打撃不振でマイナーに降格したアレンシビアに変わって昇格した、クリス・ジメネス捕手(31)とのコンビは上々だった。とはいえ、ダルビッシュにとっては、抜群のコンビネーションを誇るソトが戦列に戻ってくるのは頼もしいかぎりだ。
前半戦、ダルビッシュは17試合に登板し、8勝5敗、奪三振142、防御率2.97の成績を残した。昨季の前半戦は18試合登板、8勝4敗、奪三振157、防御率3.02で、ほぼ変わらぬ数字だった。16勝をマークした1年目(12年)は前半戦で10勝を挙げているが、なんとしても昨季を上回る勝ち星をマークしたいところ。
レンジャーズは前半戦終了時点で、ア・リーグ西地区で最下位(5位)に沈んでいる。38勝57敗で借金19、首位アスレチックスとのゲーム差は21。チームとしては、後半戦で巻き返すためにも、ダルビッシュに獅子奮迅の活躍が不可欠。その意味でも、専属捕手の復帰は大きい。
(落合一郎)