今季、レンジャーズの正捕手を務めたA・J・ピアジンスキー捕手(36)がFAとなって、上原浩治投手(38)、田沢純一投手(27)が所属するワールドチャンピオンのレッドソックスと1年825万ドル(約8億4000万円)で合意した。
昨オフにも、レンジャーズの正捕手だったマイク・ナポリが、FAでレッドソックスに移籍しており、ダルビッシュにとっては、2年連続で“正妻”と別れるハメになってしまった。
ピアジンスキーはMLBきってのトラブルメーカーとも称されるが、雑なリードをするナポリよりは、ダルビッシュとのコンビは良く、4月3日のアストロズ戦では、9回2死までパーフェクトに抑える好投を引き出した。ただ、シーズン中にはサインが合わず、マウンドでダルビッシュと口論になるなど、2人のコンビネーションは絶妙とはいえなかった。
ダルビッシュは日本ハム時代には、相性のいい鶴岡慎也捕手(32=ソフトバンクにFA移籍)が専属捕手を務めるなど、捕手のリードに左右されがちな投手。今後、レンジャーズは正捕手探しに奔走することになるが、新たに迎えるであろう“新妻”が、ダルビッシュと合うかどうかで、来季の成績が左右されそうで、不安ものぞく。
ただ、ダルビッシュにとって、幸いなのは相性のいい第2捕手のジオバニー・ソト(30)が残留したことだ。12年7月にカブスから移籍したソトは、打撃に難があり、チームとしては正捕手は任せられない。だが、緻密なリードをするソトとダルビッシュのコンビネーションは上々で、新たな正捕手と、うまくいかなければ、ソトが“専属捕手”で起用されることもありそうだ。
(落合一郎)