8月27日(日本時間28日)、フェンウェイパークでのロイヤルズ戦で先発した松坂は、7回を投げ、5安打1失点の好投で、今季初勝利を挙げ、昨年5月8日(同9日)のツインズ戦以来、477日ぶりとなる白星を飾った。
しかし、その後が全く続かなかった。9月2日(同3日)のアスレチックス戦では3回2/3を投げ、7安打6失点。8日(同9日)のブルージェイズ戦で1回1/3を投げ、5安打5失点で早々にKOされた。14日(同15日)のブルージェイズ戦では黒星こそ付かなかったが、5回1/3を投げ、3安打4失点とふるわず。
そして、19日(同20日)のレイズ戦では、3回0/3を投げ、9安打5失点でKOされ、今季6敗目(1勝)を喫した。チームは3-13と大敗し、松坂は「思ったところに行かないことばかりで、投げていてきつかったです」とうなだれるばかり。
松坂は今季、ここまで10試合に登板し、43回1/3を投げ、防御率は7.68と散々なもの。それでも、来季の続投が内定しているボビー・バレンタイン監督は故障からの再生途上として、ローテーションから外す意向はない。次回は25日(同26日)に先発する予定だったが、チーム事情で回避となり、残る公式戦の登板は1試合のみの予定。
「こういう状態でも使ってくれることに感謝の気持ちしかない。それに応えるためにも、少しでもいい結果を残して返したいです」と語る松坂。
今季で6年契約の最終年となる松坂。07年に15勝(12敗)、08年に18勝(3敗)を挙げたものの、その後は09年が4勝(6敗)、10年が9勝(6敗)、故障した昨年が3勝(3敗)と納得いく成績は収められていない。
06年12月に、6年総額5200万ドル(約61億円)で契約した松坂の今季年俸は1000万ドル(現在のレートで約7億8100万円)といわれている。残留するにせよ、移籍するにせよ、本来なら、その価値を高める必要があるが、投げる度に評価を下げている現状だ。松坂が来季もメジャーでのプレーを希望するなら、本人が想定する以上に、大幅な減俸を覚悟するしかないようだ。
(落合一郎)