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全日本プロレス ムタ 台湾に出現か

 全日本プロレスは23日、都内の同事務所で記者会見を開き、かねてより開催を検討していた台湾興行(11月20、21日、国立台湾大学総合体育館)を正式発表した。2年連続の開催ということもあって“進化”が問われるだけに、全日プロも様々なサプライズを検討中。年末の風物詩「世界最強タッグ決定リーグ戦」の開催やニュー・グレート・ムタの参戦が浮上している。

 全日本はアジアのマーケット拡大を狙い、昨年11月に18年ぶりとなる台湾興行を実施。今年に入り、台湾支局の設立や北京語の公式サイトを開設するなど、着実に地盤固めを進めていった。
 内田雅之取締役が22日に現地で最終交渉にあたり、正式に2年連続の開催が決定。今年は台北ドームから国立台湾大学総合体育館に場所を移し、2日連続で行われる。内田取締役によれば同大学は「日本でいうと東大(=東京大学)みたいなところ」らしく、体育館は約7000人のキャパシティを誇るという。
 同体育館は、過去に人気歌手の倉木麻衣や大塚愛などがライブを開催しており、今年10月には倖田來未が初の海外単独ライブを行う予定。日本人がイベントを行う環境としては申し分ない。

 武藤敬司社長は「去年は去年で認められたけど、より以上のことをしなければいけない。選手にムチ打って、いい興行を手がけていきたい」と決意を示した。
 台湾市場を定着化させるためにも、強烈なインパクトを残さねばならない。そのためには新たな試みも必要不可欠となってくる。
 内田取締役は「時期が最強タッグに近いということで、もしかしたらどちらかが(リーグ戦)開幕戦になるかも知れません。台湾の方からもリクエストもあります」と構想を披露。日本のプロレス界で史上初の海外でのリーグ戦開催の意向を示した。
 それだけではない。現地のプロモーターからは現在行方不明となっている悪の化身グレート・ムタ特別参戦の要望も受けているという。
 代理人でもある武藤は「なかなか魔界ってのは連絡が取りづらいところで、まだムタさんとは連絡してません。ただ、なんとなくワールドワイドにやりたいようなものがある」と今後交渉に入ることを示唆した。
 ムタといえば、これまで英国のナイト・ムタやプエルトリコのパイレーツ・ムタなど世界各地で様々なムタが誕生している。それだけに台湾でチャイニーズタイペイ・ムタが降臨する可能性も十分考えられる。
 「いずれはマレーシアやシンガポールを回れるように」と壮大なアジアツアー構想も視野に入れている武藤。アジア市場に新風を吹き込むためにも今回の興行が試金石となりそうだ。

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