今回、天心はこれまでやってきた日本人選手の中で“最強”と言う呼び声の高い“伝統の継承者”江幡塁(伊原道場)と、RIZINキックボクシング特別ルールで対戦する。3分3Rで決着がつかなかった場合は、エキストララウンド1Rを行い完全決着するまで闘う。地上波全国生中継も決定と舞台は整い、後は当日を待つばかり。
公開練習では、ウォーミングアップからのシャドーを2分2R、ミット打ちを2分1Rずつ披露したが、「試合では見せません」という三角蹴りを披露するなど、9月のRISEワールドシリーズ決勝戦から負傷により、欠場していた天心のキレは以前と変わらず。本人も常々話しているように「心配はない」ようだ。
公開練習後には、恒例の会見が行われ、「僕にしては珍しく結構間が空いたので、一段落着けたと思う。ダメージも抜けて、非常に調子も良い。今回は体重も56kgと久々に適正体重に近いので、非常にワクワクしてます」と好調をアピール。江幡塁に関しては「弱点をみつけた」そうで、8月のKNOCK OUT東京・大田区総合体育館で、江幡が天心と同じくサウスポーの小笠原瑛作と王座決定戦を行った試合を何度か見る中で、イメージが出来てきた様子。新技の公開も考えているという。
テレビ的には、NHKの『紅白歌合戦』もライバルとなるが、「紅白歌合戦の歌が終わってCMに入った時にチャンネルを回してRIZINを見てもらえれば」と話すと、報道陣から紅白(NHK)はCMがないことを知らされ、「え?紅白ってCMないんですか?やばいな。そういうこととかバカ丸出しだな、知らなかった」と大爆笑。いつも笑いが起こる天心の会見だが、それだけ充実しているということ。
「格闘技を広めるために格闘家でない那須川天心も出していますが、格闘技を観たことがなくても僕を見たことがあるという人たちに年末、『そう言えば那須川天心が出てるから格闘技見よう』と思ってもらえるのが僕の一番の願いです。今までそういうことをやってきたので、今回大晦日でそれを爆発させたいです」
バラエティー番組への露出が増えている天心の願いは、“タレント”那須川天心をキッカケに、“神童”那須川天心の試合を見てもらうこと。今回の日本人頂上決戦でこれを証明したいという。デビュー以来、無敗で走り続けて来た天心。裏の紅白には、プロボクサーで“意識をする存在”井上尚哉が特別審査員で出演する。いろんな意味で今回も負けられない闘いになった。
(どら増田)