芸人・ビートたけし、さらには映画監督・北野武として、これまでたけしが発する言葉は世間に絶大な影響を与えてきた。しかし、表舞台では決して聞かれない発言にこそ、実は本物の“金言”が埋もれていたのである。間近で見聞きしているからこそ生々しく、「チ○ポ」連発でバカバカしくも神々しい金言の数々−−ここまでたけしの“素”の部分を詳細に晒した文献は史上初。たけしのファンであるならば“資料”としても保存しておく価値がある1冊となるだろう。
著者はお笑い芸人で放送作家としても活躍するアル北郷。95年、今はなき渋谷ビデオスタジオ前で、たけしに弟子入りを直訴。運よく、その日に軍団に潜り込み、弟子入り後、翌日からダンカンの付き人になる。さらに、その翌日から水道橋博士邸に居候開始。朝から夜まではダンカンの付き人兼運転手を、夜中からは博士と高円寺のキャバクラへ夜な夜な繰り出す日々を経て、97年、晴れてたけしの付き人に。以後約7年の付き人生活で拾い集めた“金言”は、ハリウッドスターのブラピを見て「あいつ、ケンカ弱そうだな」、ジュード・ロウに会えば「ハゲてたよな〜」などなどどれも抱腹絶倒だ。
表紙にはたけしと著者の2ショット写真が掲載され、たけしは同書の帯に「しかし俺っておもしれ〜な」と最大限の“賛辞”を寄せている。