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ボクシング 内藤大助V4の舞台裏

 ボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチが23日、東京・両国国技館で行われ、王者・内藤大助が、同級13位の山口真吾を撃破。自身の持つ国内最年長防衛記録を更新した。4度目の防衛に成功し、今なお成長を続ける王者だが、その裏では“3禁生活”を送っていたことが判明。いったい何をしていたのか。

 内藤が“見えない敵”に打ち勝った。
 「負けたら先はないと思っています」。悲壮な決意で臨んだ山口との防衛戦。ポイントをリードして迎えた11回、右フックでダウンを奪うと、そのまま猛ラッシュを仕掛けた。最後はレフェリーが試合を止めTKOで勝利した。4度目の防衛に成功し、自身の持つ最年長防衛記録(33歳11カ月)を34歳3カ月まで更新した。
 防衛を果たした王者だが、試合後は反省しきり。「反省点がいっぱいあります。山口選手に研究されていたんでしょうね」と苦笑い。さらには「1カ月に1回くらいのペースで試合をしないとダメ。間隔が空くと忘れちゃうのかな」とこぼす場面も見られた。
 ただ一方で、今回の防衛戦を乗り越えたことで成長もあった。
 内藤を指導する野木丈司トレーナーは「休みを含めた練習の意味を理解してくれたことが、一番の収穫だったんじゃないでしょうか」と語る。これまでは、試合の3日前でも隠れて2時間の練習をしてしまうことがあった。だが今回は休養勧告が出され、それをきっちりと守った。

 さらに野木トレーナーからは「心が弱いんじゃないか」と語る内藤のメンタル面を強化すべく、“宿題”も出されていた。
 「12時前には寝る」「携帯やパソコンでのメールを控える」の2点だ。
 何気ないことのように思えるが、禁じられた事をきちんと守ることで、メンタル面が強化される。試合でも「オン」と「オフ」のメリハリがつくという。内藤は誘惑を断って精神的にひと皮むけていた。
 現在34歳、それでも「36歳まで伸びる。38歳まで維持できる」(野木トレーナー)と内藤のさらなる進化に太鼓判を押す。
 直前の過剰練習、夜更かし、メールの“3禁生活”を耐え抜きベルトを死守。内藤はまだまだ成長の過程にある。

○次は興毅戦か
 内藤が山口の挑戦を退け、年内最終試合に勝利した。
 序盤から左右のパンチを中心に攻めた。中盤に左右のフックで反撃されたが冷静に対処。最後は11回、右フックでダウンを奪うと、連打で追い込みTKO勝ちした。
 4度目の防衛に成功した内藤は、次戦で指名試合を行わなければならず、相手は同級1位のポノムルンレック・グラティンデンジム(タイ)が有力視されている。宮田ジムの宮田博行会長は「時期はわからない」とした。
 一方、今回は対戦が実現しなかった亀田興毅も「候補のうちの1人」(宮田会長)と話した。タイ側がポンサクレック・ウォンジョンカムを擁立する情報も流れている。

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