1月6日に放送された第1話は15.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)でまずまずな数字を叩き出したものの、第6話にて9.9%と1桁に転落。以後、第7話が9.5%、第8話が9.3%と下がり続け、大河史上最速の1桁視聴率を更新。既に2桁視聴率への復帰すら、「夢物語」となってきている様相なのだ。
一部報道によると、「途中で打ち切り」「主人公のバトンタッチ時点で大規模なテコ入れを入れる」などの話がNHK上層部内で相談されているようで、早くも『いだてん』という作品そのものが、NHKにとって黒歴史と化しそうなのである。
そんな窮地の中、NHKに近しい人物によると、現在、NHK局内では『いだてん』の視聴率救済には、以下のようなプランが立ち上がっているという。
それは「再放送作戦」である。
NHKは2018年、局制作のバラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』(再放送)の視聴率が8月時点で15%を記録。以来、10月には16%、2019年に入ってからも18%と上がり続け、バラエティ番組としては異例である20%強の視聴率獲得もいよいよ現実味を帯びてきた。
『チコちゃん』がここまでのメガヒット番組となった一番の秘訣は、再放送にあった。2018年下半期の朝の連続ドラマ小説『まんぷく』が好調ということもあり、土曜の朝ドラ放送終了直後に再放送される『チコちゃん』をそのままスライドして視聴する層が急増。その結果、『チコちゃん』も『まんぷく』に負けないような高視聴率番組へと成長したのである。
現在、『いだてん』の再放送は、NHK総合土曜13時5分から放送されているが、噂によると4月からはこの再放送を別の時間帯へと移動させ、もっと視聴者の目の触れやすいような時間帯へと意図的にズラす可能性があるという。NHKの事情に詳しい芸能記者はこう分析する。
「第一候補として挙がっているのは、『チコちゃん』の再放送が行われている土曜8時15分です。『チコちゃん』はもう十分人気番組となったので、NHKとしても金曜の本放送に集中させ、この枠に『いだてん』を差し替えるのではないかとされています。(4月スタートの『なつぞら』と)どちらも戦前から戦後の近代史を扱っている以上、視聴者の間で混乱は生じると思いますが、多くの朝ドラ視聴者を取り込む作戦としては悪くないと思います」(某芸能記者)
低視聴率の一方、「実は内容は面白い」と言われている『いだてん』。残された逆転のランナーは「再放送」か……。