「今度はオレが血の海に沈めてやるよ」。普段は温厚で感情をあまり感情を表に出さない丸藤が、珍しく語気を荒げて村上への復讐を宣言した。
5月17日のノアのシリーズ開幕戦に村上率いるBML勢が乱入して丸藤を襲撃したことで、この日、遺恨決着のシングル戦となったが、両者の溝はますます深まった。
試合は入場時に花道に姿を現した村上は不気味な笑顔を浮かべ、再びバックステージに姿を消すと、そのまま入場を待つ丸藤を襲撃。まさの試合直前テロを敢行したのだ。
突然の村上の強襲になす術なく、「レスラー生活で初めて」という流血に追い込まれた丸藤は、額から血を滴らせ、村上に会場中を引きずり回された。リングでは得意のトラースキックを村上の顔面にたたき込むなど、猛反撃した丸藤が、最後は村上のSTOボンバー3連発で轟沈。決着後もマウントパンチの連打を浴びる結果となった。
「まだアイサツの途中段階。今度はレガースもグローブもなしでやってやる」と不敵な笑った村上とは対照的に、救出したモハメド・ヨネをはじめ、ノアの若手に抱えられるように、控え室へと消えた丸藤。ノアの天才児はテロリストの前に屈辱の敗北を喫した。