同書では「医者によく行く人ほど、早死にする」「軽い風邪で抗生物質を出す医者を信用するな」「がん検診は、やればやるほど死者をふやす」など、これまでの常識を覆すような心得が多数、紹介されている。
2012年12月中旬に初版1万部で発売されると、すぐに話題に。編集部には、6000通を超える読者ハガキが届き、「医療に対する常識が大きく変わった」「患者側も医師にただ任せるだけでなく、きちんとした知識を持つ必要があることを痛感した」など多くの意見が寄せられたという。
著者の近藤誠医師は、慶應義塾大学医学部卒業後に同大学医学部放射線科入局。米国留学を経て1983年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめている。2012年には、「第60回 菊池寛賞」を受賞している。
今回、同書が100万部を突破したことについて近藤誠医師は、「これだけ多くの方々に読んでいただけたことを大変嬉しく思います。今後も一人でも多くの患者さんのお力になれるよう、努力して参ります」とコメントしている。