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パーフェクトフリー開発者に聞く「猛暑こそノンアルコールビールがおススメな理由」

 夏真っ盛り、関東では最高気温が38度を超えるなど列島を猛烈な暑さが襲っている。この季節に最も活気付く市場があるという。ノンアルコールビールだ。年間を通して売れるビールに対し、ノンアルコールビールの売り上げは夏に集中する。その理由を「パーフェクトフリー」の開発を担当したキリンビールマーケティング部商品開発研究所の川篤史さんに聞いた。

 「人は気温が35度を超えるとお酒より清涼飲料水が飲みたくなるという統計があります。キンキンに冷えたビールもたまりませんが、ビールに含まれたアルコールが血行を促進するので、汗がひかないという人も多いんです。その点、ビールと清涼飲料水の中間に位置するビールテイスト飲料は、暑い季節に大変な支持を得ています」

 ノンアルコールビールといえばドライバーなど「飲みたくても我慢していた人」向けの商品だった。しかし、近年はビールが飲める状況でもあえてノンアルコールを手に取る人が増えているという。キーワードは”健康志向”だ。

 同社が6月に発売したパーフェクトフリーは、脂肪の吸収を抑えて、糖の吸収をおだやかにする効果があるとされる難消化性デキストリン(食物繊維)を配合。各社に先駆けて機能性表示食品のノンアルコールビールとして売り出した。

 「ノンアルコールを好む人ほど健康意識が高く、また食事と一緒に飲む人が多い。この2点に着目してパーフェクトフリーを作りました。他社の糖類ゼロ、カロリーゼロからさらに一歩踏み込んだ提案のできる商品に仕上がったと思います」

 いくら健康に良いとはいえ、気になるのはやっぱり味。数年前に一度飲んでみたけど美味しくなかったという理由から敬遠してきた人もいるだろう。だが、ここ数年でノンアルコールビールの味もかなり進歩が進んだという。

 「ノンアルコールは普通に作ると水っぽくなってしまうんです。そこに、香料などを用いていかにビールらしい味覚に近づけられるかで完成度が違ってきます。キリンでは淡麗プラチナダブルなどで培った香料の技術と、のどごし生で使っている大豆たんぱくの技術を用いて、すっきりした味わいとコクを両立させました」

 食事中に最も相応しいノンアルコールビールを目指して、パーフェクトフリーの開発に当たっては、唐揚げを食べながらその味を完成させていったという。開発メンバーが食した唐揚げは数百個を超えるというから担当者の苦労がうかがえる。真夏のバーベキューやスポーツの合間など、ゴクゴク飲めて健康にも気を使える飲み物として、最新のノンアルコールビールを味わってみてはいかが。

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