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玩具道『特捜エクシードラフト』〜アクセスロック-Sの巻〜

 『特捜エクシードラフト』は1992年に制作された東映制作の特撮ドラマで、メタルヒーローシリーズの第11弾にして、『特警ウインスペクター』(1990年)、『特救指令ソルブレイン』(1991年)に続く通称「レスキューポリスシリーズ」の第3弾にあたる作品である。

 「アクセスロック-S」(画像)は劇中において、エクシードラフトメンバーがトライジャケット(※後期パワーアップされたバトルジャケットが登場する)を装着=実装する際に使用する他、普段は音声通信や暗号通信等、多目的通信機として使用されている。
 エクシードラフトの関連アイテムはメカニックやフィギュア等も硬派なコンセプトの商品が展開したが、総合的には今一つ売上成績は振るわなかったようである。

 メタルヒーローシリーズの第8弾『機動刑事ジバン』(1989年)における大ヒット玩具「DX電子ポリス手帳」を皮切りに、『ウインスペクター』の「DX特警手帳」、『ソルブレイン』の「ソルインジケーター」とポリスヒーローのなりきりアイテムとして「ハイテク手帳」が恒例的に展開されてきたのだが、アイテムのラインナップ編成が『エクシードラフト』において変化してしまっているのだ。
 『ジバン』から『ソルブレイン』まで三代続いた「ハイテク手帳玩具」シリーズはいずれも通信機器と手帳を兼ねたものであったが、エクシードラフトにおいては「アクセスロック-S」は通信機+変身アイテム、「特捜手帳」は警察手帳+データ通信機器と機能が分担されているのだが、この二点に限らず全体的にアイテムが多様化し過ぎてしまった事が結果的に裏目に出てしまったのではないかと分析されている。
 実際、「特捜手帳」の方は王道の「ハイテク手帳玩具シリーズ」でありながら、劇中で登場するのは中盤からで登場するシークエンスもそれまでのシリーズにおける手帳アイテムと比較すると少なかった事等が災いしているのか、あまり売上は芳しく無かったようである。
 筆者の感想としても、エクシードラフトメンバーのシンボルアイテムと言えば、やはりこの「アクセスロック-S」の方を連想してしまう。
 「アクセスロック-S」はメタルヒーローシリーズ初の変身アイテムでもあり、ロックを解除しトライジャケットを装着する描写はリアリティと重厚感があって素晴らしい。この辺りは、まさしく後の仮面ライダーG3(2001年の『仮面ライダーアギト』に登場した警視庁によって開発されたプロテクター・ポリスライダーである)のルーツと言えよう。

 華麗なるレスキューアクションと共に、終盤においては神と悪魔の戦いにまで発展する壮大なスケールで描かれた『特捜エクシードラフト』もいよいよ来年3月21日よりDVDが全話リリースされる事が決定した。

●東映ビデオ
http://www.toei-video.co.jp/

(小野寺浩 山口敏太郎事務所)
【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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