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【今行く映画館】全てにの子を感じる、究極のアイドル映画。『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』

 4月2日から渋谷シネクイント・ポレポレ東中野・下北沢トリウッドの3館で先行公開中の『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(入江悠監督 全国順次公開予定)。奇抜なパフォーマンスや動画配信などで一部の若者に人気のロックバンド神聖かまってちゃんをモチーフ(?)に『SR サイタマノラッパー』の入江悠監督がメガホンをとった異色音楽映画。表面上はバンドのライブに向かう人々の群像劇となっているが、隠しテーマはズバリ親子。そして劇中にてセリフが一つもない、隠れ主人公に注目。

(ストーリー)
 父親からもらったパソコンを片時も離さず、ネット動画に夢中な5才児の息子(坂本達哉)にいらだつシングルマザーのかおり(森下くるみ)、彼氏とはすれ違い、進路の事では親といさかいを起こしている女子高生の美知子(二階堂ふみ)。バンドの売り方について押しの強い上司(堀部圭亮)からパワハラを受けているマネージャーのツルギ(劔樹人)。それぞれ問題を抱える三人に、運命の神聖かまってちゃんのライブの日が近づくが…。

 自由に過激にバンドをやらせたいが、世間に分かりやすく売ってメンバーの生活を楽にしてあげたい“親心”を発揮するツルギ。プロ棋士になる事を反対されて親に反発するも、実は家族思いの美和子。昼夜働きづめでも、無理を言う息子の気持ちを無視できないかおり。親子の関係を通して、何かを乗り越えようとする三人がライブに向けて苦闘し、三者三様の答えに辿り着く。

 神聖かまってちゃんのバンドの中心人物はボーカルのの子。の子はライブシーンは多いものの、劇中にセリフは無く、なかなか姿を現さない。しかし、親を悩ませる純粋な5才児も、急に暴れる女子高生も、かつてはリアルに親を困らせ、荒れ引きこもったの子そのものであり、映画全編に渡って強い存在感を示す。見ている観客はマネージャーのツルギのようにの子が心にくすぶって離れない。この作品はの子の為に作られ、隠れ主人公としての子を十二分に味わえる、ファンにはたまらない究極のアイドル映画でもある。

 それぞれ悩みを抱える親と子をたんたんと描くも、相手に理解してもらう為にはまず自分が変わる必要があることを、「ロックンロールは鳴り止まないっ」を激しく歌い狂うかまってちゃんのライブシーンに込めたラストは鳥肌もの。表現力の高い入江悠監督ならではの熱い情熱が強く胸に訴え、そこがよくあるバンド映画とは違った本意ではなかろうか。

 『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』は渋谷シネクイント・ポレポレ東中野・下北沢トリウッドで公開中(全国順次公開)*公開劇場の営業時間、上映時間などをお確かめの上お出かけください。

監督・脚本:入江悠
主題歌:神聖かまってちゃん
出演:二階堂ふみ、森下くるみ、宇治清高、三浦由衣、坂本達哉、劔樹人
野間口徹、堀部圭亮、神聖かまってちゃん(の子、mono、ちばぎん、みさこ)他
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
映画公式HP <http://www.kamattechan-movie.com/>
(C) 2011 「劇場版 神聖かまってちゃん」製作委員会

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