今大会は“リユニオン”と題して開催。ロウで活躍したWWEのレジェンドたちが集結すると予告されており、ファンの間では話題となっていた。オープニングは久しぶりにジョン・シナが登場。オープニングマッチのタッグマッチではリキシとディーボンがセコンドに付いて会場を盛り上げると、24/7王座を巡ってはレジェンドのパット・パターソン、ジェリー・ブリスコ、ケリー・ケリー、キャンディス・ミシェル、アランドラ・ブレイズ、テッド・デビアスが奪い合いを展開した。1980年代から90年代までWWE(当時WWF)を支えたレジェンドたちはまだまだ元気である。
さらにカート・アングル、ロブ・ヴァン・ダム、サージェント・スローター、ハリケーンがレイ・ミステリオをサポート。D-ジェネレーションXも登場してセス・ロリンズを救援。続けてリングに登場したミック・フォーリーは、暗闇の中で突然、ブレイ・ワイアットに襲撃されるハプニングも。エンディングでは“ネイチャー・ボーイ”リック・フレアーと“超人”ハルク・ホーガンがレジェンドたちとともにステージに集結すると、2人は対峙。フレアーには重体説も流れていただけに、元気な姿が見られてひと安心だ。
最後に“Mr.ロウ”ともいえるストーン・コールド・スティーブ・オースチンが登場。オースチンはリングでビールを浴びて「ヘル・ヤー!と叫べ」と会場をあおると、「みんなファミリーだ」と言ってレジェンドたちとビールで乾杯。オースチンとビンス・マクマホン代表による抗争を繰り広げてロウのブランドが確立されただけに、オースチンが“トリ”を務めるのは当然の流れと言っていいだろう。
レジェンドに目が行きがちだったこの大会では、US王者AJスタイルズとセス・ロリンズが対戦した。ザ・クラブのルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンを引き連れて登場したAJは、アンダーソンが介入して試合を優勢に進めたが、来場していたD-ジェネレーションXのトリプルH&ショーン・マイケルズが試合に登場。先月の日本公演でトリプルHはザ・クラブと組んでいるが、この日はロリンズのセコンドについた。これで勢いづいたロリンズがスリングブレイドからブロックバスターで攻め込むと、不利と判断したのかギャローズ&アンダーソンが介入してロリンズの反則勝ちとなった。
試合後も両チームは乱闘。クラブがパイプ椅子で襲撃を狙うと、今度はロード・ドッグ、nWoのメンバーでもあるXパック、スコット・ホール、ケビン・ナッシュが現れてロリンズを援護。ロリンズはD-ジェネレーションXの決め台詞“くそ食らえ”を叫んでクラブを追い払った。現役の選手とレジェンドたちがしっかり融合した大会となった。
文 / どら増田
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