しかし、最近は必ずしもそうとは言い切れないのが現状。女性に対し痴漢や暴漢などが襲って来ることがある。そしてそれは、突然訪れるのだ。
2016年6月4日には、女子中学生に身の毛がよだつような男がありえない理由で襲いかかり、恐怖が広がった。事件が発生したのは京都府長岡京市。午後6時頃、市内の中学校から下校中だった女子生徒3人が話をしながら歩いていたところ、突然68歳の男が「うるさい」と登場する。
その手にはなんと、稲などを刈るために使用する鎖鎌が。話声に憤慨した68歳の男は、物置から鎖鎌を取り出し、脅したのだ。この姿を見た女子中学生たちは、走って一目散に逃げたため、怪我などはなかった。この後、事態を聞いたそれぞれの両親が警察に相談。その結果、68歳男の犯行が強まり、暴力行為法違反(脅迫)で逮捕された。
男の異常な犯行に、「怖すぎる」「怒りの沸点が低すぎる」「68歳にもなって、自分の孫くらいの子供に怒りをぶつけるなんてダサい」など、怒りの声が挙がる。一方で、行動はダメとしながらも、「話し声に憤慨する気持ちだけはわかる」「うるさくするのも問題」「子供だからといって甘えてはダメだ」という声もあった。
このような「鎌事件」は他の地域でも発生している。2015年5月27日には、山梨県甲府市の市道で、同じく女子中学生2人組が歩いていたところ、30〜40代の女が鎌を持って近づき、「何を話しているのか」と話しかけ、鎌で襲う。女子中学生は左腕と背中に軽い怪我を負った。
いずれも女子中学生が複数で歩いているところを襲われており、話し声に憤慨した可能性が高い。そのようなことでキレたうえ鎌を持ち出すとは驚きだが、そういう人間は稀に出現する。子供を持っている親としては、「そういうこともある」と注意を呼びかけたくなる事件だ。
文 櫻井哲夫