逮捕された6人は、今年10月から11月、福岡市西区の交番にペットボトルの水をまく、お面を被って「遊ぼう」と挑発する、虚偽の110番をするなどの行為をしていた。6人のうち警察官を挑発した3人は家裁送致、虚偽通報をした3人は書類送検された。警察の取り調べに対し、一部の男は「YouTubeを見た」などと話しているという。
福岡県内では、このような警察に虚偽通報や悪質な嫌がらせを行う事案が多発しており、西日本新聞によると2019年10月末時点で、福岡県西区で虚偽通報が76件、9月も19件発生していたのだそうだ。
この悪質な行動の要因は、YouTube動画に影響された可能性が高いと見られている。一部ネット上では、このような行為を「ハイパーゲーム」と呼ぶ動きがあり、福岡県内で流行していた。西日本新聞によると、ハイパーゲームに参加した少年は「警察は110番すれば本当に来る。最近もやった。リアルなスリルが良い」などと、全く理解に苦しむ論理でハイパーゲームを正当化していた。
警察官への虚偽通報が続けば、本当に困って連絡している人々への対応が遅れることになる。特に、同じ世代の人間が通報した場合、信じてもらいにくくなってしまう。また、虚偽通報による出動で警察官が時間を取られ、重大犯罪への初動捜査が遅れることにもなる悪質行為だ。
警察を困らせる「ハイパーゲーム」を繰り返していた少年グループに、ネットユーザーからは「許せない」「何が面白いのかさっぱりわからない」「親の教育がなっていない」「物の善悪がわかっていない。子供ももちろんだが親も悪い」と厳しい声が挙がった。
少年たちはYouTubeを参考にした可能性が高いものと見られている。今や、学生から高齢者まで見ているYouTubeだけに、人を困らせて笑いを取るような動画は規制するべきだろう。そもそも警察に限らず、人を困らせる行為が面白いはずがない。
文 櫻井哲夫
記事の引用について
西日本新聞
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/562684/