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猫ひろしの影で別大マラソン・日本人トップになっても注目されなかった松村のトホホ…

 2月5日、大分県下で開催された別府大分毎日マラソンは、ケニア出身のアルン・ジョロゲ(23=小森コーポレーション)が2時間9分38秒で初優勝、初マラソンの松村康平(25=三菱重工長崎)が2時間11分18秒で日本人トップの4位に入った。招待選手の森脇佑紀(JFEスチール)は松村に抜かれ、2時間11分52秒で5位に終わった。

 カンボジア代表としてロンドン五輪出場を目指すタレント・猫ひろし(34=本名・滝崎邦明)は、自己ベスト2時間37分43秒を7分以上更新する2時間30分26秒の50位で、ロンドン五輪出場へ大きく前進した。カンボジア五輪委員会は、北京五輪代表のヘム・ブンティンの昨季最高タイム2時間31分58秒を上回る記録を内定の基準としており、五輪代表が有力となった。

 同大会はTBSで生中継されたが、同局では猫専用のカメラを設置。放送では先頭争いと並行して、猫の走りも随時流された。こういったケースは異例だが、お茶の間の視聴者にとってはありがたい放送形態となった。残念ながら、放送は午後2時24分で終了し、猫のゴールインは間に合わなかったが、猫の走りは視聴率獲得に大いに貢献した。

 このレースはロンドン五輪選考レースではなく、有力選手の出場もなかったため、大会後のテレビ、新聞等、メディアの報道は松村には目もくれず、猫一色。松村にとっては、せっかく日本人トップになったにもかかわらず、トホホな報道となってしまったのは同情される。しかしながら、今大会は最初からレース自体より猫の方に注目がいってしまっていたので、これも致し方ないところだろう。

 猫にはぜひカンボジア代表に選出されて、ロンドン五輪の男子マラソンを盛り上げてほしいものである。
(落合一郎)

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