イチローは日米通算4000安打を達成したものの、150試合出場、520打数136安打、7本塁打、35打点、20盗塁、打率.262だった。MLB通算13年で、出場試合と本塁打以外は、自身ワーストの成績。
特にイチローの生命線でもある安打数は、これまでのワーストだった昨季の178から、さらに48も減少。打率は3年連続で3割を切り、平凡な数字にとどまった。
納得がいかないシーズンを終えたイチローは、「もう1周やりたい。もう1ラウンド。162試合」と話した。
ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは来季のイチローの扱いについて、「守備に優れ、スピードがあり、調子が良ければ試合を変える選手だ」と評しながらも、「どういう役割になるのか分からない。外野陣がどのような顔触れになるかによる」と微妙な発言を残した。
今季のヤンキースの外野陣はイチロー、ブレット・ガードナー(30)、カーティス・グランダーソン(32)に加え、開幕前にバーノン・ウェルズ(34)をトレードで獲得。トレード期限ギリギリの7月末には、アルフォンソ・ソリアーノ(37)を獲得した。レギュラークラスの外野手が5人もいては、指名打者の枠を使っても、選手がだぶつく。ソリアーノ加入後、イチローはスタメンから外されることが極端に増えてしまった。
来季、ヤンキースの外野陣がどのような布陣になるかは、今後の編成次第だが、キャッシュマンGMの言葉を借りるまでもなく、自身ワーストの成績で、かつ最年長のイチローの立場が危うくなるのは必至。
最悪、守備、代走要員として、ベンチウォーマーに成り下がってしまう可能性もありそうだ。
(落合一郎)