同施設はパークの一番奥のエリアにオープンした。「EDO IS THE ANSWER」をコンセプトに掲げる同施設では、江戸時代から伝わる職人の技が使われた日用品を展示する。施設内は回廊形式で11のブースに分かれ、藍染や江戸切子、花火や化粧品などを展示し、パネルや映像を使いそれぞれの職人技について紹介する。
展示に携わった企業は菊一文字(刃物)や伊場仙(団扇)などの老舗が並ぶ。同テーマパーク社主のユキリョウイチさんは「菊一文字の爪切りを知ったことが今回の江戸生活文化伝承館のオープンのきっかけ。大量生産されたものとは使い心地が全く違い感動した。江戸の技術は決して過去のものではなく、現在使われている日用品には昔からの職人の知恵と技術が詰まっている。世界に誇れる日本の逸品を展示し、後世に伝えていきたいという気持ちで開設した」と話す。
開設式では江戸町火消による纏(まとい)ふりや獅子舞のパフォーマンスが行われ、観客から歓声が上がった。開設式が終わり同館の門が開かれれると、並んでいた来場客が押し寄せ、施設内は熱気に包まれた。
記者の取材に対し、社主のユキリョウイチさんは「今後は定期的に展示のリニューアルやイベントを行い、様々な技術を伝えていきたい。子どもたちに江戸の日用品を実際に使ってもらい、その技術の高さを知ってもらえるような体感型イベントもできれば」と展望を語り、「次は江戸の食に関する文化を体験できるものを計画中」とも語っていた。
【EDO WONDERLAND 日光江戸村】
http://edowonderland.net/