女は8日午後5時過ぎ 、京都府下京区の京都タワーに「展望台に爆弾を仕掛けた。午後6時に爆破する」と電話。これを受けた京都府警は、施設から来場者を避難させ、爆発物の捜査にあたった。
それとほぼ同時刻に、京都水族館と商業施設・京都アバンティにも同様の爆破予告が入る。こちらについても来場者を避難させる事態に発展した。当初から愉快犯であることは指摘されていたものの、万が一爆発物が仕掛けられていれば、多くの命を危険に晒すことになる。警察の措置は、当然のことだろう。なお、すべての施設で爆発物を調べたが、見つかることはなかった。
付近住民や関係者の不安が広がる中、夜になり捜査線上に大阪府東大阪市に住む58歳女性の関与が浮上。間もなく威力業務妨害罪の疑いで逮捕された。調べに対し、女は「気分が落ち込んでいてどこかに爆破予告をしてやろうと思った」などと話しているという。
それにしても迷惑なこの事件。しかも逮捕されたのは昨今凶悪かつ自分勝手な事件を起こすことが多い50代だったことに、ネットユーザーは「到底許される行為ではない」「こういう犯罪はもっと重い罪にしたほうがいいのではないか」と憤る声を上げた。
このような爆破予告はこれまでにも複数回発生している。そのケースは様々で、公共施設、商業施設に加え、学校や公共交通機関にも爆破予告が出されたことがある。そのいずれもが、実際に爆破物が仕掛けられていないケースとなっているが、万が一仕掛けられ、予告通り仕掛けられていた場合大惨事に至ってしまうことから、施設から人を退避させ、捜索を行っているのが現状だ。
相次いで発生しているにもかかわらず、絶えることがない爆破予告。逮捕された女のように、「気分が落ち込んでいた」などという理由で簡単に行えてしまうことは、大問題である。
今後、爆破予告の抑止力となるような「法の裁き」を考えるべきかもしれない。