いくら流行っているといってもメイド喫茶で働く女性を集めたり、管理するのにはそれなりのノウハウを必要とする。一般の企業がそう易々と始められるものでもないだろう。大手のメイド喫茶などはモデルプロダクションなどと協力して経営している所もあるようだが、どの様な経緯でここまで増えたのだろうか。その理由について、気になる情報をキャッチした。「秋葉原の客引きの風景、どこかで似たようなものを見たこともある人がいるのではないですか? 歌舞伎町などで数年前までよく見られたポン引き(風俗店などの従業員が店外でで客引きする行為を指す)ですよ。ここにヒントがあります」と語るのは実話誌のライターだ。
石原都政が進めた新宿歌舞伎町などの“浄化運動”によって多くの風俗店が取り締りにあった。すべてはここからはじまったという。「風俗店や裏ビデオショップが軒並み摘発され、それらに関わっていたその筋の末端構成員などの為に働き口として、暴力団直営のラーメン屋などの別な道が試みられました。しかし、どれも上手くいかず、結局、たどり着いたのがメイド喫茶。メイド喫茶は性的サービスが無い以外は経営形態は風俗やキャバクラとよく似ています。ノウハウがあったので比較的すんなり経営できたのでしょう。全部とは言いませんが結構の数のメイド喫茶が暴力団と関わりがあると言われています」(実話誌ライター)。
確かに悪く言えばメイド喫茶も“女”そのものをウリとするサービス業。風俗店経営者も馴染みやすかったのしれない。“表”もあれば“裏”があるのがこの世の中。我々一般人からすれば、「経営母体がなんであろうと、楽しめれば」と考える人も多いかもしれないが、そう呑気なことも言ってられないという。実は、これらのことが、直接影響しているかどうかは不明だが、警察がメイド喫茶を風営法で取り締まろうとする動きがあり、実際に取り締まりの一歩手前までいったとのウワサもある。なんと、「オムライスに絵や名前のケッチャップを塗る行為」や「店内で行われるミニゲーム」などが風俗行為に当たるというのだ。
結局は見送りになったとのことだが、その理由が「歌舞伎町浄化運動によって、確かに風俗店は減ったのですが、それによって急速に空き店舗が増え、そこにチャイニーズマフィアが介入してくるなど、治安は更に悪化したようです。これはあくまででもウワサですが、警察だけでは処理できず、結局は関東でも有力なある暴力団に、事の収束を助力してもらったらしいです。これが恩となって、摘発の方は許してもらったとの情報もあります」(実話誌ライター)とのこと。
これらが真実なら、我らのアキバも、知らないうちに相当、様変わりしてしまったようだ。メイド喫茶は今や、世界から観光客を呼ぶほど東京の名所。果たして今後はどんな展開を迎えるのか、注意深く見守りたい。(斎藤雅道)