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競輪人国記 愛知(4) GIを獲って欲しい一丸安貴

 一宮所属の選手はそれほど多くはなかった。まずスター選手と言えば、細川忠行(46期)が初めてだろう。競輪学校では4位の成績。岐阜のデビュー戦は軽く3連勝。半年後には地元一宮でA級初優勝、それも完全制覇だった。

 特別競輪デビューは昭和57年の高松オールスター。2年足らずで特別競輪に参加して(7)(8)(2)(4)。3日目には連対を果たしている。
 昭和59年の西宮オールスターでは(2)(4)(3)で決勝に進出。滝澤正光、吉井秀仁(ともに千葉)山口健治(東京)のフラワーラインに先手をとられたが、先行まくりのパワーは中京ファンを沸かせた。弟の貴雄(53期)は兄忠行を師匠にして、まくり追い込みで活躍した。現在もS級2班で一般戦なら連に絡んでいる。
 貴雄の方は昭和60年の競輪祭新人王にも出場しているが、特別初挑戦の昭和61年平塚・日本選手権では初日予選で1勝。平成3年のふるダビ福井では(5)(2)(3)で優参したが、決勝戦では失格、マーク強引なところも見せている。
 平成4年には前橋・日本選手権で(1)(3)(2)(6)の好成績。GI連続15回出場選手の表彰も受けている。
 平成15年のふるダビ四日市以降はGI、GIIに出場していないが、気力は十分。「若い先行のダッシュに千切れないように頑張る」と狙った番手は離さない。
 一丸安貴(70期)は何でも出来る機動力がある。今年は落車続きで不運に見舞われているが、70期のナンバーワンだ。競輪学校では75勝。恵まれた体と気迫溢れるレースは見ていて気持ちがいいが、時には強引に好位とりに出て失格、落車も多い。
 平成4年のデビュー。10年の地元一宮オールスターでは(3)(2)(2)で優参して地元地区ラインを組んで山口幸二(岐阜)の優勝に貢献した。11年の大垣全日本選抜、12年のふるダビ豊橋と地元地区では活躍したが、念願のGII優勝は平成18年のふるダビ小松島だった。
 初日は特選9着。不調か、と思われたが(2)(1)と勝ち上がって、決勝では海老根恵太(千葉)をまくった志智俊夫(愛知)について快勝。神山雄一郎(栃木)に土をつけている。一丸の兄弟子(師匠は塚崎真吾)の鰐淵正利(65期)もマーク屋で頑張っているが、一丸にはそろそろGI獲りをして欲しいものだ。

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