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天龍源一郎、人生初の金髪に「こっぱずかしい限り」。百田光雄、最年長現役レスラーの記録を更新!

 お茶の間のテレビでプロレス中継が流れていたあの頃、天龍源一郎はその中の中心人物の一人であった。様々な団体を渡り歩き、現在自身が立ち上げた「天龍プロジェクト」の中心に彼は立っている。

 前回の大会で6人タッグのベルトを奪取した高山善廣から突きつけられたDH制により、関本大介&後藤達俊と組んでベルトの防衛戦を行った天龍。高山から突きつけられたもう一つの条件、「金髪にする」の言葉を呑み、公約通り自らの髪を人生初の金色に染めて現れた。
 挑戦者チームとなったのは、このベルトに縁のある冬木弘道をボスと慕っていた金村キンタロー、FMWで金村と共に暴れ回っていた黒田哲弘、そしてNOSAWA論外の三人。「天龍さんの体に傷跡を残したい」と宣言していた金村、ベルト奪取を天国にいるボスに誓ったかのようであった。「チーム・ゴールド」のボスである関本、そして後藤のパワーで挑戦者チームから先制する。
 関本から天龍にタッチが行われる。コーナーにNOSAWAを振ろうとしたその時だった。痛めている右膝からがくっと崩れ落ちる天龍。そこから代わる代わる天龍の右膝を攻め込み圧倒する挑戦者チーム。
 黒田が天龍を抑え、NOSAWAが顔面にフロントハイキックを見舞うが、勢い余って抑えていた黒田の顎に天龍の後頭部が直撃。チャンスと見た後藤が入ってきてNOZAWAに投げ捨てジャーマンを決め、ようやく天龍から後藤にタッチ。黒田とのラリアット合戦からバックドロップを狙うが空中で体勢を浴びせられて返される。両チーム関本と金村に交代。金村のフライング・ヘッドシザースと関本のパワースラムが交錯する。
 金村がムーンサルト、二発目を狙った所、コーナーの金村をぶっこ抜いてジャーマンを決める関本。
 NOSAWAをラリアットでぶっ飛ばし、黒田とのエルボー合戦を挑む関本。黒田が珍しくフロントネックチャンスリーを見せれば、関本はアルゼンチン・バックブリーカー。
 両チームが入り乱れる中、天龍が黒田にグーパンチから居合い抜き式のレフトハンド・ラリアット。ガッチリと片エビに固めるとカウント3が入る。「高山の代役を果たした」と言う天龍のフォール勝ちで初防衛に成功した。

 「次は高山が帰ってくるぞ! お前の所のベストメンバー揃えておけよ!」と叫んだ関本に対し、天龍は顔面への張り手を一発! 次回9月29日の新宿大会に向けて挑戦状を叩き付けた感のある天龍だった。
 奇しくも天龍が相撲を廃業したのが1976年の9月29日だったと思うと試合後のマイクで告げる。天龍がプロレスラーに転向する決意をしたのはその後であったが、文字通り「記念日」の一つであろう。
 試合後の囲み取材で天龍は人生初の金髪について「東京弁で言えば『こっぱずかしい』。こっぱずかしい限りですよ」と語ったが、天龍プロジェクト代表である嶋田紋奈さんは「意外と似合っていて驚いた」と語った。

 この日、もう一つの記念すべき出来事があった。百田光雄が故・ラッシャー木村さんの現役最年長記録を更新(61歳11か月と3か月上回る)。第1試合では折原昌夫を逆さ押さえ込みで破り、見事記念日を白星で飾る。休憩明けに行われた記念セレモニーでは、何とNOAHの秋山準がお祝いに駆けつけたのであった!! 「百田さんの後輩の一人として、おめでとうを言いにここに来ました。」とコメントした秋山。
 「プロレスファンの方皆さんにお礼を申したいと思います。父が作ったプロレスをまだ、これだけ元気に頑張っていられるということは、本当に有難い事だと思いますし、これからもプロレスの応援を宜しくお願いします。本日は本当に有難うございました!」と来場したファン、いや、全国のプロレスファンに対してお礼の言葉を述べた百田。『プロレスの応援を宜しくお願いします』という言葉は、父である力道山が作り上げたプロレスそのものに対するエールではないのであろうか?

 ジュニア戦線も活気を帯びてきた。IJ王者のタイガー・シャークはHIROKIを破り防衛に成功すると、折原昌夫に対して「挑戦して来い!」とアピール。休憩前に行われた復活するIJタッグのベルトお披露目セレモニーの際、ブラック・タイガーが乱入して王座奪取をアピール。そこに折原が駆け込み、「俺と一緒にそのベルトを巻かないか」と告げ、次回9月29日大会での復活王座決定戦に望む事になった。
 男性(澤宗紀&田島久丸)対女性(井上京子&堀田祐美子)のタッグマッチや、『地下の悪童』ジョータが天龍プロジェクト初登場を果たしデビュー15周年を迎えるアレクサンダー大塚と対戦するなど、バラエティーに富んだカードを提供した当日の大会。自身のオフィシャルサイトである「LIVE FOR TODAY(瞬間を生きる)」には、現在の天龍の心意気が現れているのであろう。常に瞬間を大事にする、この心意気は忘れたくないものである。

(Office S.A.D. 果野巌(はたしの・いわお))

◆天龍プロジェクト第3弾『NEVER SO』
2010年8月25日(水)
会場:東京・新宿FACE(観客403人)

<インイベント 天龍プロジェクト認定世界6人タッグ選手権試合 時間無制限1本勝負>
【王者組】関本大介&後藤達俊&○天龍源一郎(14分26秒 片エビ固め)【挑戦者組】金村キンタロー&●黒田哲弘&NOSAWA論外
※レフトハンド・ラリアット
※初代王者組が初防衛に成功。

<セミファイナル IJ選手権試合 時間無制限1本勝負>
○【王者】タイガー・シャーク(14分10秒 シャーク・デス・バイ・ロック)●【挑戦者】HIROKI
※第15代王者が3度目の防衛に成功。

<第3試合 ミックスドタッグマッチ 30分1本勝負>
○井上京子&堀田祐美子(9分46秒 片エビ固め)澤宗紀&●田島久丸 ※ラリアット

<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○アレクサンダー大塚(5分04秒 逆片エビ固め)●ジョータ

<第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○百田光雄(10分28秒 逆さ押さえ込み)●折原昌夫

◆天龍プロジェクト第4弾『NEVER SO』
2010年9月29日(水)開場:18:00/開始:19:00
会場:東京・新宿FACE

※詳しくは天龍源一郎オフィシャルサイト「LIVE FOR TODAY」http://www.tenryugenichiro.com/index.phpへ。

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