同球団からファン投票で選出されたのは、中継ぎ投手、二塁手、三塁手、遊撃手を除く8選手。選ばれたのは、先発投手=斎藤佑樹(14万6735票)、抑え投手=武田久(27万4221票)、捕手=鶴岡慎也(24万9237票)、一塁手=稲葉篤紀(42万6066票)、外野手=糸井嘉男(33万7375票)、中田翔(29万8368票)、陽岱鋼(26万3602票)、指名打者=ターメル・スレッジ(25万142票)。
あくまでもファン投票である以上、人気先行であっても致し方ないところではある。選出規定も、ファン投票終了時(17日)に、投手なら5試合以上または10投球回以上登板、野手なら10試合以上または20打席以上という、極めて低レベルの基準をクリアしていれば、ファン投票で選出される資格が得られる。
ただし、「オールスターゲーム」である以上、たとえファン投票であっても、一定の成績を残していない選手が出場することには異論も多い。
日本ハムから選出された8選手の中で、斎藤や中田らがオールスター戦に出るにふさわしい成績を残しているのか、はなはだ疑問だ。6月25日現在、斎藤は13試合に登板し、5勝6敗と負け越しており、勝ち星はリーグ9位タイ。防御率は2.80でリーグ14位。他に斎藤以上の成績を残している先発投手は多数いる。
中田は4番を任されていながら、64試合に出場し、8本塁打30打点で、打率は.195と2割にも達していない。この打率は規定打席に到達している両リーグ56人の中で、むろん、断トツの最低だ。
抑え投手で選ばれた武田久は18試合登板で、3勝2敗7セーブ(リーグ5位タイ)で、防御率は4.50と散々な成績。鶴岡やスレッジに至っては、規定打席にも遠く及ばない。
ファン投票で選ばれたからといっても、オールスター戦である以上、出る“資格”が必要だ。出場するにふさわしい結果を出せていない選手は、いっそのこと出場辞退した方が、よほど潔いのではなかろうか。
なお、「オールスターゲーム」は第1戦が7月20日に京セラドーム大阪、第2戦が21日に愛媛・松山市の坊ちゃんスタジアム、第3戦が23日に岩手県営野球場で開催される。
(落合一郎)