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球宴投票4位 巨人・澤村に集まったのは同情票か?

 マツダオールスターゲーム2011のファン投票の第1回中間発表が行われた(6月13日)。この時点で、もっとも多い投票数を得た新人選手は、巨人・澤村拓一投手(22)だった。「前半戦、好スタートを切ったチームから各ポジションの1位選手が選ばれやすい」「好成績を挙げた新人に投票が集まりやすい」などの傾向もファン投票にはあるそうだが、澤村のここまでの成績は2勝5敗。巨人は勝率5割を割っている。防御率「2・26」の好成績を見せられると、味方打線の援護に恵まれないかが再認識させられた。
 「佑ちゃん(斎藤佑樹=日本ハム)の名言『持っている』にひっかけた、『澤村は持っていないオトコ』なる揶揄も定着しつつあります。本人はもちろん、巨人関係者は面白くないでしょうが」(メディア陣の1人)
 澤村は、本当に“持っていないオトコ”なのだろうか。
 過去10試合の先発成績を改めて見てみると、「他の新人投手」とは比較にならない重責が確認できた。

 4月15日(対ソリアーノ=広島)
 同21日(対岩田=阪神)
 同28日(対館山=ヤクルト)
 5月5日(対岩田=阪神)
 同11日(対ハミルトン=横浜)
 同17日(対岩隈=楽天)
 同23日(対寺原=オリックス)
 同31日(対石井一=西武)
 6月6日(対ウルフ=日本ハム)
 同12日(対金子千=オリックス)

 先発した試合のほとんどが、エース対決になっている。タイトルホルダー、ベテラン、外国人投手と投げ合ってきたわけだ。
 ライバル球団のスコアラーがこう言う。
 「(球場バックスクリーンに表示される)スピードよりも速くないと感じる試合がいくつかありました。数字以上に速いと思えたのは、5月31日の西武戦かな。どの試合にも言えることですが、澤村は走者を背負った場面でも動じないというか、精神的に強い投手だと思います」

 エース対決は僅差のゲーム展開となる。得点圏に走者を背負う窮地の連続…。したがって、澤村の投げる試合は常に緊迫した展開になる。こうしたインパクトの強い試合の連続が、セ・リーグ先発投手部門でいきなり4位に躍り出た要因だろう。
 私見になるが、澤村のピッチングには悲壮感がある。普通、人気を博す新人投手にはハツラツさ、アイドル性といった『光』がある。しかし、澤村は違う。味方打線の援護に恵まれないなどの『負』も、観る者を惹き付ける要素に代えてしまう。そんな隠微な魅力も伝わってくる。
 敗戦ゲームでも、「次こそ」と期待も持てる投球内容だからこそ、ファンも澤村に投票したのではないだろうか。

 ペナントレース中盤以降、巨人が首位戦線に浮上するには、澤村の勝ち星が負け数を上回らなければならない。期待の大きさだろうが、そういう大事な試合に新人投手を借り出す巨人のローテーションも考えものである。(スポーツライター・飯山満)

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