骨太でかつ疾走感がある鮎川誠のギターのカッティングと、シーナのハスキーな歌声は不変。ベースの奈良敏博と川嶋一秀(ドラムス)のリズム隊もいぶし銀ともいうべき音を放ちまくっているシナロケ。ライブ後半には、21年前に作詞家の故・阿久悠さんに作ってもらっていて、35周年という記念すべき時に発売されたアルバム「ROKKET RIDE」に収録された「ロックンロールの夜」を演奏。鮎川は「あのころのやんちゃなチンピラに詩を作ってくれた阿久悠さん、ありがとう」と、やっと日の目を見た曲の作者に感謝した。
アニバーサリーイヤーに打ち上げた“野音ロケット”は大成功に終わったが、「まだまだ通過点に過ぎん」(鮎川)というシナロケの「ロック・ライド」は続いていくに違いない。(青山)