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長州力、紆余曲折の人生をしみじみ振り返る「いけるところまではいけた」

 プロレスラー長州力の幼少時代から現在までを書いたノンフィクション小説「真説・長州力1951-2015」のベストセラー祈願決起集会が6日、都内で行われ、長州と著者の田崎健太氏が出席した。

 在日韓国人2世として生まれ、トップレスラーにまでのぼりつめた自身の人生の書籍化に長州は「これが最後になる」と真剣な表情。だが、報道陣から本を読んだ感想を問われると「まだ読んでない」「俺こんなこと言ったかな」など茶目っ気たっぷりなコメントも。

 長州は「僕は自分を語ったり、しゃべるのは実はすごくつらいんですよ。面倒くさくて。お前たちに俺の何がわかるんだっていう気持ちもあるし。でも、(田崎)先生も僕もお酒が好きで、飲みながら話していると意気投合してね」と出版の経緯を説明。

 田崎氏とお酒の場で、聞き取り形式で取材が行われたといい、話すのは苦手と言いつつも、「いい雰囲気になっていろいろしゃべって、先生からは『すべて書きますよ』と言われていたんですけど、(後でゲラを読むと)俺こんなことまでしゃべったかっていうくらい、人に言わないようなことまで話していた」と苦笑い。

 著者の田崎氏は長州と本の取材のため、2年近くつきあったといい、その人柄について「シャイで優しい方です」とコメント。長州は「でもキレますよ」と冗談まじりに反論していたが、取材を通して田崎氏ともすっかり信頼関係を築いた様子。「自分が取り組んできたのがプロレス。プロレスファンの人にも読んでほしいけど、一般の方にも読んでほしい」としみじみ。

 今後のレスラーとしての野望について問われると、長州は「ないですね。僕の日常はワンパターン。これからも変わらないです」とコメント。最後は自身の人生を振り返り、「自分の人生のてっぺんがどこまでかはわからない。まあ、東京に出てきていけるところまではいけたんじゃないかなという納得感はある。今は下っていますよ。最後くらいゆっくり降りようかなって。やったことにもよくがんばったなって思う。一度しかない人生、僕はこういう人生でしたってね」と話していた。

(取材・文:名鹿祥史)

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