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邦画魂 身元不明の死者を探して…「行旅死亡人」

 「行旅死亡人」とは身元不明の死者を指す法律用語。母校から映画製作を依頼された井土紀州監督が、10年ほど前の新聞記事を膨らませて脚本にした。

 作家志望のミサキ(藤堂海)は自分が危篤だという電話を受ける。話のタネに訪ねた病院にいたのは、以前働いていた出版社の先輩、靖子(長宗我部陽子)。なぜ彼女が私の名を? ミサキは靖子の家族に会いに行くが、そこにいたのは本当の靖子。危篤の女は名前も経歴も他人のものだった。

 ミサキは謎を解くため、女が死ぬ間際に残した言葉を頼りに、友人のアスカ(阿久沢麗加)と長野県小諸へ向かう。
 最後に明かされる、女の壮絶な人生に言葉を失う。シネマート新宿で公開中。

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